FW村上「日本を代表する選手に」北海道大谷室蘭高出
関東大学サッカー2部リーグに所属する関東学院大のFW村上悠緋(3年、道大谷室蘭高出)は昨年、J1横浜Mに2023年シーズンから入団することが内定し、特別指定選手に登録された。20年のリーグ戦で20得点をマークし、得点王とベストイレブンを受賞。昨年5月にはJエリートリーグの浦和戦でハットトリックを達成した。期待の点取り屋は日本代表入りを目標に掲げている。
横浜Mに入団内定「サッカー人生はこれから」
高校まで無名のストライカーが大学で花開き、プロへの切符をつかみ取った。村上は大学3年でのJクラブ入り内定にも「うれしいですけど、サッカー人生はこれから。しっかりやらなきゃいけない。日本を代表する選手になるためにも、さらに努力して成長する」と、表情を引き締めた。プロとしてはまだスタート地点。浮かれ気分は一切ない。
函館出身。「最初は高卒でプロを目指して道大谷室蘭を選んだけど、それは実現しなかった」。進学した関東学院大では1年目から20試合ほど出場したが、目立った活躍はできなかった。
悔しさを抱え、さらに周囲からの助言もあり、全体練習後はシュート練習に時間を割いた。「ゴールに向かう姿勢が変わった。自分のシュートで終わろうと思うようになった」。20年は20得点をマーク。一気に注目を浴びる存在へと成長した。
宮崎合宿でレベルの高さ実感「すべてが大学サッカーと違った」
昨年2月には横浜Mの宮崎合宿に呼ばれ、3日間、国内トップレベルの選手らと一緒に練習した。「プレースピードや攻守の切り替え、球際の強さ、運動量。すべてが大学サッカーと違った」と面食らった。今年はそこから成長した姿を見せるつもりだ。
同5月のエリートリーグ・浦和戦では先制点を含むハットトリックを達成。「一番の売りは両足、頭、どこでも得点が取れること」と胸を張る。
大学ラストシーズンとなる今季、横浜Mとの二刀流生活が本格的に始まる。Jリーグデビューに向け、「チャンスがあれば、もちろん出たい」。一方で、「チーム(関東学院大)として1部昇格は絶対に成し遂げないといけない目標」と豪語する。自らの得点で勝利に貢献し、昇格を置き土産にプロの世界へと旅立つ。