ファイターズ
ドラ1達 新人合同自主トレ 超マイペース始動
超マイペース始動だ。新人合同自主トレ初日から、ドラ1右腕はひと味違っていた。鎌ケ谷のグラウンドでアップなどを終え、他の12選手がキャッチボールを始めても、達だけはボールを投げようとしなかった。
「アップが不十分な中でキャッチボールに入って、けがしても何の意味もないので、少し遅れてやらせてもらいました」
入念にストレッチを行い、約10分遅れで“投球”開始。伸びのあるボールを次々と投げ込んだ。
高校2年の春ごろから体の変化に敏感になり、キャッチボール前の柔軟をルーティンにしている。トレーナーの話や専門書などから、さまざまな部位のストレッチ方法を習得。その日の状態に合わせてメニューを変えている。この日は「いつもより少し、胸郭と胸椎が屈曲しにくかったので、そこを一番重点的にやりました」と、上半身を念入りにほぐした。
視察に訪れた新庄監督は「芯を持ってやっていましたよ」と評価。「だったらキャッチボールのもっと前に柔軟をしておけよ、とも思いましたけど」と話したが、ここにも達流の考えがあった。
「アップ前に柔軟をやって、アップしてキャッチボールだと、アップで崩れることもある。崩れた部分をキャッチボールの直前にやることで効果的に感じる」
幼いころから、周りの目は気にしないタイプだ。この日はビッグボスから熱い視線を送られていたが「見られていたからといって、やるべきことが変わるかと言われたらそうではない」ときっぱり。浮足立つことなく、集中してプロ初練習をやりきった。まだ17歳。大物の予感が漂っている。