大相撲
2022/01/11 14:56

返り入幕一山本元大関に快勝!初日出た

元大関栃ノ心(右)を寄り切り、初日を出した一山本(撮影・玉田順一)

 大相撲初場所2日目は10日、東京・両国国技館で行われ、再入幕の西前頭14枚目・一山本(28、岩内出身=放駒)に初日が出た。元大関の西15枚目・栃ノ心(34、春日野)を力強い相撲で寄り切った。西十両14枚目の矢後(27、芽室出身=尾車)は西幕下筆頭の熱海富士(19、伊勢ケ浜)に寄り切られて1勝1敗となった。

「攻めるしかないと思った」

 組んでも強いんです! 一山本が元大関に快勝した。191センチ、182キロの巨漢に得意の突き押しを食い止められたが、諦めなかった。すかさず左上手を引き、栃ノ心にはまわしを与えず、豪快に寄り切った。「攻めるしかないと思った。良かったです」と胸を張った。
 落ち着いている。昨年11月の九州場所で十両優勝を飾り、1場所で幕内に返り咲いた。初日に黒星を喫したが、「反省は必要ですけど、切り替えも大事」と割り切って2日目を迎え、白星を手にした。
 昨年7、9月に幕内で相撲を取った。「前回の経験が生きている。気持ちに余裕がある」と言い切った。
 使命感がある。現在、道内出身力士で唯一、幕内に位置する。「誰かが上がって来るまでは、しっかりここで戦っていきたい」と意気込む。
 志も高い。「もう一つ上の番付を目指す。三役を目標に頑張る」。中大を卒業し、一度は福島町役場に就職した。そこから“脱サラ”し、角界入りした。土俵に懸ける思いは人一倍だ。まだまだ勝ち星に飢えている。

矢後猛省「相撲が雑に」

 矢後が速攻に屈した=写真。立ち合いで後手に回り、熱海富士に左を差された。何とか得意の右上手を引きたかったが、一方的に寄り切られた。「相撲が雑になってしまった」と猛省した。まだ2日目、ここから再出発を期す。師匠の尾車親方(64、元大関琴風)が今場所後に定年。尾車部屋の力士としては今場所が最後となる。矢後は「胸に秘めた思いはある」と巻き返しを誓った。

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