≪新人連載①≫ ドラ1達 メジャー夢見る近未来のエース候補
今季、日本ハムには育成選手4人を含む13人の新人が入団した。9日からは千葉・鎌ケ谷の2軍施設で新人合同自主トレが始まり、それぞれの目標に向かって汗を流している。チームは新庄剛志新監督(49)の下、昨季5位からの巻き返しを期す1年。活躍が期待される“ビッグボス1期生”たちを全11回の連載で紹介する。第1回はドラフト1位・達孝太投手。
夢はメジャー、憧れはダルビッシュ。日本ハムから海を渡った先輩が、ドラ1右腕の道しるべだ。
「最終的な自分の目標がメジャーリーグという舞台にある。そこで活躍しようと思えば、まずしっかり日本で活躍してからじゃないとダメ。ダルビッシュさん、大谷さんの後を追いかけていきたい」
194センチの長身から投げ下ろす、最速149キロの直球が最大の武器。「他のピッチャーがどう頑張ってもできないことができると思う」と、身長を生かした投球スタイルを模索している。スライダー、カットボール、カーブ、フォークを操るが、新庄監督からの助言でツーシームも練習中だ。
新人合同自主トレでは初日から大物ぶりを発揮した。ほかの選手がキャッチボールを始めても行程を合わせず、黙々とストレッチに集中し、約10分遅れで投げ始めた。ビッグボスが見守る中だったが「周りの目は気にならない。上半身がいつもより硬かったので、やるべきことをやりました」ときっぱり。初めて体験するプロの練習でも、マイペースを貫き通した。
来年3月に開業する新球場移転後のエース候補。「最初に投げさせていただけるのであれば、投げてみたいというのが正直な気持ち」と、すでに“開幕投手”には立候補済みだ。
2004年、日本ハムが本拠地を北海道に移し、最初の開幕戦が行われた3月27日に黄金ルーキーは産声を上げた。「それを聞いた時は正直、すごくびっくりした。そういう縁があったのかな」。ここからは自らの右腕を頼りに、この運命的なストーリーへ彩りを与えていく。
■プロフィール
達 孝太 (たつ・こうた) 2004年3月27日生まれ、大阪府出身。右投げ右打ち。天理高の投手として昨春の甲子園ではそれまでの自己最速148キロをマークするなど、チームを4強に導いた。194センチの恵まれた体格から投げ下ろす右の本格派。角度と伸びのある快速球が武器で、現在はMAX149キロ。スケール感、将来性ともに魅力抜群。類いまれなポテンシャルを秘め、先発投手陣の大黒柱になりうる大器だ。194センチ、88キロ。
道産子・根本 1軍抜てき 春季キャンプメンバー発表
日本ハムは20日、2月1日に始まる沖縄春季キャンプの参加メンバーを発表した。名護に滞在する1軍選手は40人。投手では白老町出身で高卒2年目の道産子左腕・根本が初めて抜てきされた。新人ではドラフト3位・水野(JR四国)と9位・上川畑(NTT東日本)の即戦力内野手2人が1軍スタートとなった。
国頭が舞台の2軍は若手中心の編成で34人。自主トレ中に新型コロナウイルス陽性となった清宮や将来性豊かなドラフト1位右腕の達(天理高)らが名を連ねた。
また、新庄剛志監督はこの日、自身のインスタグラムで1、2軍の呼称について指摘。「1軍、2軍ってつけたくない。『BIG組』と『BOSS組』でつけたい」と投稿した。