《2022新人連載⑥》長谷川威展 鉄腕・宮西目指す〝左キラー〟
最速151キロも 目指すは「常時147キロ」
〝サウナー左腕〟が、鉄腕の系譜を継ぐ。ドラフト6位の長谷川威は横手投げの変則左腕だ。当然、目標は「宮西投手のようなタフな左腕になりたい」と偉大な先輩の背中を追っていく。
花咲徳栄高2年時の冬、サイドスローに転向した際にも宮西のフォームを研究し、進学した金沢学院大で腕を磨いた。現在は、昨季、最優秀中継ぎのタイトルを獲得した堀にも熱視線を送る。2人の左腕のように、勝ちパターンで信頼されるリリーバーを目指す。
温泉が趣味で、流行のサウナに、どっぷりハマっている。基本は1セット目に8分、2セット目10分、3セット目は12分と、マイルールが構築されている。「気持ちも整いますし、汗を出して新たな水分を取って、体内の循環を良くする。結構おすすめです」とニッコリ笑う。
本職では真っすぐに磨きをかけ、1軍入りを狙う。最速は151キロだが「150キロ出ても、(平均球速が)143キロぐらいしか出なかったら意味がない」とアベレージを重要視。目標は「常時147キロ」と高いレベルに設定している。直球の強さを安定させることで、持ち味のスライダーが生きると考えている。
担当した熊崎スカウトは「左で吉田正(オリックス)、森(西武)、柳田(ソフトバンク)を抑える仕事はすごく重要。打撃十傑は左ばかり。投げている球は1軍の球だから、自信を持ってほしい」と左キラーへ期待を寄せる。キャンプで心身ともに整えて、開幕1軍切符をつかみ取る。
■プロフィール 長谷川 威展 (はせがわ・たけひろ) 1999年8月9日生まれ、埼玉県出身。左投げ左打ち。投手。埼玉・花咲徳栄高から進んだ石川・金沢学院大では、リリーフとして台頭。サイドハンド気味で独特の角度から投げ込む直球とスライダーのコンビネーションが特長。リリーフ陣の活性化に期待がかかる。178センチ、81キロ。