金子エースの自覚 「自分が勝たせる」
北海道コンサドーレ札幌のMF金子拓郎(24)が、札幌で迎える3年目シーズンへの決意を口にした。昨季大ブレークし、神戸など複数クラブが獲得に名乗りを上げたアタッカー。今季は強く結果にこだわり、クラブをけん引する。チームは長崎と今季初の対外試合を行い、1―2で敗れた。
オフに複数クラブからのオファーを受けながら、札幌残留を決断した金子。エースの風格十分に「自分がチームを勝たせる」と強い決意を持って、3年目を迎えた。
残留の決め手は「いろいろ」としたが、「コンサドーレでしっかりとタイトルをとりたいし、結果を残して、自分の将来を切り開こうと思った」と力を込めた。近い将来の海外挑戦が目標。ペトロビッチ監督の下で攻撃スキルを磨くことが、夢への最短距離になる。
昨季最終節でサポーターが掲げた「金子来年も札幌でやろうぜ」の横断幕も胸を打った。「サポーターの皆さんが僕のために書いてくれて、それも決め手の一つになった」と感謝した。
今やリーグナンバーワンドリブラーとして、広く認知されるようになった。昨季は全38試合に出場し、7得点。Jリーグ優秀選手賞に選出されても、満足はない。「課題はドリブルで抜いた後。シュート精度を上げれば、去年ももっと得点を取れていた」。2桁得点を自らの最低ノルマに挑む今季、背番号9にかかる期待はこれまで以上に大きくなる。
この日の長崎戦には後半28分から出場。前線では積極的に仕掛け、CKのキッカーも務めるなど精力的に動いた。「楽しかった。まずはコンディションを上げるのが一番」と感触を確かめながら、充実の汗を流した。プレーの一つ一つにも、確かな自信がみなぎった。
徐々に実戦感覚を積み上げていく。「開幕までにベストコンディションへ持っていけるように」と金子。ミシャ体制5年目。浮沈のカギを握っている。(石栗賢)
興梠 初実戦は上々の手応え
FW興梠が札幌での初実戦に臨んだ。右シャドーで45分間プレーし「自分のコンディションを上げていけば、連係も良くなると思う。けがなく終えられて良かった」と笑顔。前半2分にはFW菅からの左クロスを華麗にスルーし、MFルーカスの先制点をお膳立て。早速得点に絡み、「ダイレクトで中にいれてくれればコンビネーションも生まれてくる。ああいうシーンをたくさんつくれれば」と納得の表情だった。