ファイターズ
2022/01/29 14:33

《春季キャンプ ここがポイント②》 投手王国復権へ着々 本紙評論家・荒木氏が語る

荒木氏は達に先を見据えた土台づくりを提言した

 多くの投手にとって真価が問われるシーズンとなりそうだ。昨季、投手陣はよく頑張ってくれた。先発では、新人ながら2桁10勝を挙げた伊藤、河野や立野も結果を出した。加藤も初完封をマークするなど規定投球回に到達した。
 中継ぎでは最優秀中継ぎのタイトルを奪取した堀や井口、玉井。主に抑えを担った杉浦も長期離脱することなく、シーズンを全うした。投手陣の成績はAクラス入りした他球団に比べても遜色はなかった。
 当然、自信にしてもらいたい。ただ、今季は昨シーズンよりも厳しい戦いが予想される。五輪ブレークがなく、調整し直す期間はない。延長戦も再開となる見通しで、蓄積していく疲労にどう対応していくかが大事になってくる。
 球界には「2年目のジンクス」という言葉が浸透している。オフに疲労を取りきれずに翌シーズンを迎える。他球団からのマークも厳しくなる。この2点が大きな要因だろう。
 だからこそ“2年目”のキャンプはバランスが重要だ。若手が多い投手陣。飛ばしすぎに注意してもらいたい。とはいえ、まだまだアピールが必要な立場でもある。抑えすぎれば、アクセルを踏む感覚が薄れてしまう。
 難しい。でも、そこを乗り越えられれば、1ランク上のレベルへと成長していける。日本ハムには見本となる投手もいる。ベテランの宮西。上沢も経験を積んできた。
 あとは新戦力の台頭。今季は吉田や生田目に期待したい。新助っ人のガント、ポンセ2投手も評判通りの働きをしてくれれば、実に面白い。投手王国の名にふさわしいメンバーは揃いつつある。

荒木氏イチ押しルーキー ドラ1達 失敗し、考え、学べ

 ドラフト1位の達に期待したい。と言っても、1年目から勝負する必要はない。社会人や大学生とは違う。首脳陣も試合ですぐに投げてほしいとは望んでいない。今季はまず2、3年後を見据え、プロの世界、雰囲気に慣れていくことを最優先にしてもらいたい。それが高卒ルーキーの特権でもある。
 ボールは良い。先を見据えた継続的な調整もできていると聞く。焦る必要はない。たくさん失敗し、いっぱい考え、学びながら大きくなってもらいたい。(本紙評論家)

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