ファイターズ
2022/01/30 15:01

《春季キャンプ ここがポイント③》定位置争いに注目 本紙評論家・鶴岡氏が語る

鶴岡氏は上川畑にチームを安定させるような守備を期待した

 面白いのはレギュラー争いだ。ガチガチの本命は近藤しかいない。守備位置は右翼か左翼が有力。投手を除くと、残りのポジションはDHを含めて8つ。これほど定位置が不確定なケースは、他球団も含めて見たことがない。新庄監督が言っていたように、誰が取ってもおかしくないし、誰にでもチャンスがある。

正捕手候補は多数 投手陣の信頼勝ち取れ

 昨季までバッテリーコーチ兼任だったので、正捕手が気になる。飛び抜けた選手はいない。昨季、最多100試合に出場した清水が筆頭だが、2軍暮らしで悔しい思いをした宇佐見も野球人生を懸けて挑んでくる。
 石川亮はつかんだ手応えをどう生かすか。田宮は打撃、梅林は肩が武器。古川は伸びしろがある。郡も捕手で出るかもしれない。冷静に状況を判断し、一喜一憂せずに自分の力を出し切って首脳陣、投手の信頼を勝ち取れた選手が正捕手に近い存在となる。
 内野は二遊間がポイント。即戦力の新人2人が1軍に入った。それだけ能力があり、中島、石井、渡辺もピリッとしたはずだ。誰が最初に居場所を確立するか、アピール合戦になる。
 外野は、近藤がやってくれなければ困る。浅間は3割ないし20発を目指してほしい。五十幡は、けがさえしなければ、数字を残せる。そして、期待大は万波だ。試合の流れを変えられる選手。打率2割でいいから、25発ぐらい打ってほしい。
 杉谷は本気度が伝わってくる。松本剛や谷内らが安定して力を発揮できれば、チームとしての浮き沈みは小さくなる。
 新庄ビッグボスのやりたい野球、考えがキャンプで浸透していくと思う。まずは、各選手が求めていることをいち早くつかむこと。また、ファイターズが注目されるような土台を監督が築いてくれた。ここからは、1人でも多く目立つ選手が出てきてほしい。(本紙評論家)

イチ押しルーキーはドラ9・上川畑「守備ピカイチ」

 ドラフト9位の上川畑を推す。25歳の内野手で守備はピカイチ。すぐに使えると判断しなければ、球団は獲得しない。私の経験上、守れると使い勝手が良く、1軍に残る可能性が高まる。
 ホームランをバカバカ打つわけではないが、守備で流れをつくるタイプ。(2017年に)源田が加入し、西武は変わった。同じような役割を担ってほしい。彼には華やかさではなく、地味だとしても、チームを安定させるような仕事を期待している。(本紙評論家)

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