スポーツ総合
2022/01/31 15:30

道産子ファイター沢田 今度こそ王座奪取へ「絶対ベルト巻く」

不運続きの道産子ファイター・沢田だが一打一打に気持ちを込め、今年こそチャンピオンベルトをつかみ取る(本人提供)

 今年こそ、ベルトを巻く! プロボクシング日本バンタム級1位の沢田京介(33、JBスポーツ、札工高出)が2月5日、同級王座決定戦(東京、後楽園ホール)に臨む。コロナ禍による興行延期や負傷判定など、度重なるアクシデントにより王座奪取を阻まれ続けてきた道産子ファイター。このほど、試合日と対戦相手が再度決まった。大願成就へ、最高の状態でリングに上がる。

2月5日日本バンタム級王座決定戦

 待ちに待ったゴングが鳴る。相手は決まった。同級2位の大嶋剣心(26、帝拳)と対戦する沢田は「やっぱり気合が入ります。あとは試合に向けて調整するだけ。しっかり合わせます」と宣言した。

 望みはただ一つ。潔い決着だ。沢田は何度も予期せぬ事態にタイトルを阻まれてきた。コツコツとランキングを上げ、王座への挑戦が決まったのが2019年10月。だが、20年4月に組まれたタイトルマッチはコロナ禍で無期限延期となった。

 年明けの昨年1月、当時の王者が突然、引退を表明。試合自体が消滅した。空位となった王座を争う決定戦は5月に開催が決定したが、またもコロナ禍で延期となった。

 それでも7月、ついに試合が敢行された。その一戦で沢田は1回に相手からダウンを奪いながら、2回に偶然のバッティングで額を9針縫う大けがを負った。結果は負傷ドロー。完全優位に立ちながらの痛み分けとなった。その再戦が昨年11月に組まれたが、相手が前日計量をキャンセル。試合は中止された。

 それでも泣き言を発することはない。むしろ前向きに捉える。「精神的に強くなりました。年も明けた。家族をはじめ、いろんな人たちを待たせた。今年、絶対にベルトを巻く」と意気込む。

 プラン変更も意に介さない。これまでの相手はサウスポーばかり。今回の大嶋は右利きのオーソドックスタイプだ。「微調整は必要ですけど、右は苦手じゃない」と言い切る。

 オフ返上で年末年始もトレーニングを続けてきた。「チャンピオンになりたい。その気持ちがブレることはない」。積年の思いを拳に込め、最高のファイトを披露する。

プロフィール 沢田 京介 (さわだ・きょうすけ)1988年2月16日、石狩市生まれ。中学3年の春、札幌市のK&Kボクシングクラブで競技を始める。札工高3年時に全国選抜、インターハイでともに準優勝(ライトフライ級)。日大に進学し、3年時には国体でベスト4(バンタム級)。プロデビューは2013年4月。プロ18戦14勝(6KO)2分2敗。右ボクサーファイター。167センチ、53キロ。血液型AB。家族は妻と2男1女。

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