冬季スポーツ
モーグル住吉 予選1回目10位以内逃すも万感初舞台
■フリースタイルモーグル女子
フリースタイルスキー女子モーグルは予選1回目が行われ、住吉輝紗良(日大4年―倶知安高)は68.14点で15位だった。6日の予選2回目で決勝進出を目指す。
住吉がついに夢舞台に立った。1回目で予選突破はならなかったが「やっとスタートを切ることができた。(内容よりも)滑られることが楽しみだった。目標としていた場所なので、ここに立ててうれしい」。すがすがしい表情で五輪初レースを終えた。
「すごい子がいる」。幼い頃から、地元では有名なスポーツ万能少女だった。スキーの速さはもちろん、高校時代に所属していた陸上部では1500メートルで4分39秒38の小樽・後志地区高校記録をマーク。倶知安高スキー部の湊屋敦顧問(56)は「球技も水泳も何をやらせてもすぐにできてしまう。飛び抜けていた」と振り返る。
並外れた運動能力を武器に本職のモーグルでは世代のトップを走り、高校時代からW杯を経験してきた。着実に成長を遂げてきたが、高校3年時に迎えた平昌五輪は、あと一歩のところで出場がかなわなかった。
それから過ごしてきたのは「つらくない日はない」という4年間。得意のターンに磨きをかけ、弱点だったエアは横回転よりも得点が高い後方回転を習得。念願の代表切符をつかみ取った。
「最後の五輪」と位置づける今大会。6日の予選2回目で10位以内に入れば、決勝に進出できる。「(1回目は)上から下までバタバタした感じで滑ってしまった。2回目は落ち着いてコースを見て滑りたい」。一瞬一瞬をかみしめながら、悔いなく最初で最後の五輪を滑り抜ける。