ファイターズ
《鶴岡氏が語る春季キャンプ》 細川 打撃向上で飛躍の予感
第1クールが終わった。今年は新庄監督が就任し、西川、大田らが抜けて真新しいチームになった印象だ。過去20年、ここまで大幅にメンバーが変わることはなかった。解説者として、1人のファンとして、どういうファイターズになるのか、ワクワクしている。
初日、ドラフト9位の上川畑が名護のサブグラウンドでノックを受けていた。守備は間違いなく即戦力。今すぐに1軍で出られるようなグラブさばき、足さばきで、スローイングも安定していた。あとは実戦の中でどういう動きができるか。
「この選手はすごい」と感じたのは、2年目の細川だった。ひと回り体が大きくなり、スイングのインパクトが強くなっていた。成長スピードが速い。打撃フォームも変わり、向上しよう、追求しようという気持ちが伝わってきた。
投手では、宮西が初日にブルペン入りした。モニター越しだったが、顔つきを見ても、充実していることを感じられた。昨季前半はプロ野球人生でワーストと言える内容でも、後半に巻き返した。頭が良くて、修正能力の高い投手だ。
ベテランになると1年ごとに体が変化する。彼はそれを敏感に察知し、対策、準備をする。過去のイメージを捨てられる。投手陣のリーダーとして役割は多岐にわたるが、2022年は新しい「宮西尚生」をつくってくれると、確信している。(本紙評論家)