陵侑のように高く飛ぶ！ 日本ハムの杉谷拳士内野手（３１）が９日、金メダリストに刺激を受けたことを明かした。親交のあるスキー・ジャンプの小林陵侑（２５、土屋ホーム）が６日、北京五輪の男子ノーマルヒルで金メダルを獲得。今季プロ１４年目を迎える元気印は快挙に触発され、さらなる飛躍を誓った。この日９日には、北広島市からチームに贈られた「必勝祈願米」の贈呈式に参加し、同市へ感謝の気持ちを伝えた。

　自分たちも続くぞ―。親交の深い小林陵の快挙に杉谷も興奮していた。「陵侑のいろんなところを知っているので、かわいいなと思いました」とニッコリするも、金メダル獲得の瞬間は「（疲れて）寝ちゃったんすよ。１本目飛んで『陵侑、金だこれ』と思って」と苦笑いした。

　小林陵の所属する土屋ホームで選手兼任監督を務める葛西から紹介されたことが知り合ったきっかけだった。「世界ランキングとか入らないぐらいの時に『この子すごいんだよ』って葛西さんに言われていて。気付いたら、オリンピックで金メダルを獲っていた」と目を丸くした。

　後輩の活躍に、刺激を受けないわけがない。キャンプは第２クールを終えて実戦も増えてきた。１軍キャンプでは野手最年長となるが、「結果が問われる世界。貪欲に求め、ギラギラしていきたい」と鼻息は荒い。

　監督も変わり、ユニホームも新調されるなど、チームは生まれ変わった。キャンプイン前に新庄ビッグボスから連絡があり、「日本一明るく、楽しいキャンプにしような」というメッセージを受け取り、盛り上げ役として奮闘している。

　キャンプ中に届いた吉報を追い風にする。「（小林陵は）日本で一番遠くに飛ぶ選手ですからね。それぐらい僕らも飛んでいければ」。日本のエースジャンパーのように、目指すは頂点だ。