冬季スポーツ
2022/02/11 14:28

男子40キロリレー 富良野が悲願の初V

創部77年目で初優勝を果たし笑顔を見せる富良野の選手たち(撮影・西川薫)

■全国高校スキー 最終日(10日、岩手・田山クロスカントリーコースほか)

 男子40キロリレーは、昨年2位の富良野が創部77年目で初優勝。10キロフリー、同クラシカルで2位に入った最終走者のエース小池駿介(3年)が、大差をひっくり返す快走を見せ、悲願の日本一をつかんだ。女子回転は佐藤まりん(旭明成3年)が自身初の表彰台となる3位。男子学校対抗では東海大札幌高が32年ぶり4度目の優勝を果たした。

創部77年目でようやく エース小池が快走し逆転

 小池が最終周回の上り坂で先頭集団をごぼう抜きし、先頭でゴール。渾身のガッツポーズが飛び出した。昨年準Vメンバーが2人抜け、目標は5位以内。「優勝できると思っていなかったので、まさか。チームの作戦勝ちだった」と喜びを分かち合った。

 全道大会では2走だった小池を最終走者にするなど、順番を全員入れ替えた。1走・前田航希(1年)は下級生3人で「トップと1分以内で小池につなげば勝機はある」と作戦を立てた。自身は10位も首位との差を約50秒で2走・中嶋央二郎(2年)へつなぎ、3走・富田鉱生(2年)も粘りの走りで、頼れるエースにすべてを託した。

 小池の父・真監督(48)は「選手の自主性が1番のびる秘訣(ひけつ)」をモットーに、前任のおといねっぷでは2014年から2大会連続で五輪に出場した吉田圭伸(35)らを育てた。「無欲の勝利。伸び伸びと走ったんだと思う。これはもう100点以上の満点です。息子はもちろん頑張ったけど、それ以外の子たちが本当にいい走りをした」とたたえた。

 今春から早大に進学する小池は「チームの力がだんだんついてきた。来年も狙えるようであれば、ぜひ狙ってほしい」と後輩たちにエールを送った。富田も「小池さんを目標に、その役になれるように」と、思いをつないでいく。

女子回転 佐藤 初の表彰台

○…女子回転で佐藤まりん(旭明成3年)=写真=が初の表彰台に上がった。1本目は「緊張して体が動かなかった。細かいミスが多かった」と首位とは1秒72差の5位。2本目は「途中棄権してもいいから攻めよう」と、首位に0秒39差まで詰め寄った。弟のレオン(北照1年)は9日の男子回転で3位に入った。「弟よりは上に行きたかったけど、まくれたので楽しかった」と、笑顔で会場をあとにした。

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