根本 3回4K無失点 2年目左腕開幕ローテ名乗り
■名護キャンプ BIG組
あるぞ、開幕ローテ! 日本ハムの根本悠楓投手(18)が19日、ロッテとの練習試合(名護)に先発し、3回1安打無失点の好投を披露した。精度の高い直球と球速差のあるカーブが冴え、4連続奪三振もマーク。これで対外試合は2戦連続無失点と結果を残し、首脳陣からも高評価を受けた。高卒2年目での開幕ローテーション入りが、徐々に現実味を帯びてきている。試合は1―1の引き分けに終わった。
白老町出身の道産子左腕が、沖縄で躍動中だ。自身2度目の対外試合で初先発を任された根本は、ロッテ打線を相手に堂々の3回1安打無失点。2回無失点だった11日の阪神戦(名護)に続いてアピールに成功し、開幕ローテーション争いに名乗りを上げた。
一回、先頭の池田にいきなり中越え三塁打を浴びるも、和田を三飛、岡を三ゴロ、山口は145キロの直球で空振り三振に斬り、ピンチを脱した。二回は圧巻の3者三振で4連続奪三振を記録。予定の3回を45球で投げ切り「全体的にボールがいっていた。結構いいアピールができている」と手応えを口にした。
160キロ超えを連発した相手先発の佐々木朗とは対照的に、100キロ台のカーブを有効に使って打者を翻弄した。3ボールからでも自信満々に投じ、安田からは105キロで見逃し三振を奪った。「楽に、スローボールを投げるような感覚で練習してきた。思っていたところに結構投げられて、三振も取れて良かった」と笑顔を見せた。
自己採点は「75点」と控えめだったが、武田投手コーチは「思っていた以上の出来。いいところだけを見られた」と大絶賛。「ここまでいい調子できている。このままキャンプを乗り切って、ローテーションを目指してほしい」と期待した。
昨季はオリックスの左腕・宮城が高卒2年目で大ブレークを果たし、新人王を獲得。2年目左腕の根本にも、覚醒の可能性は大いにある。3月31日生まれで、まだ18歳。伸び盛りのホープが、一気にローテーション投手へと駆け上がる。
こちらも2年目 細川 朗希撃ち
再び朗希撃ちだ。高卒2年目の細川が怪物の剛球に食らいついた。一回2死からロッテ先発・佐々木朗と対戦。6球目の158キロを中前にはじき返した。試合後、価値ある1本を喜びながら「ヒットはすごく良かったですけど、あれをファーストストライクから捉えていけるようにしたい」と反省も忘れなかった。
体は反応したが、スイングを止めた。ボールと判定された5球目はこの日最速163キロを計測。「びっくりした」と衝撃を受けたが、気後れすることはなかった。
昨年10月23日、敵地でのロッテ戦で佐々木朗と対戦し、安打を放っていた。苦手意識はない。「そのイメージを残しながら(打席に入った)。結果はプラスに考えたい」。大物キラーを印象づけることで、目標のレギュラーがグッと近づく。
佐藤 同点タイムリー
八回2死二塁から、左前に同点適時打を放った。今キャンプは追い込まれてから正面に軽打する「ペッパー」を求められているが、快打を連発。新庄監督から「ペッパー師匠」の愛称を授けられた。練習試合とはいえ、一打で負けを帳消しにして「ベンチを見たら監督も喜んでいたので、倍うれしかった」と声を弾ませていた。(名護)
鈴木 下手投げ手応え
横手投げから下手投げへの転向を決断した。数日前の練習中にビッグボスから「下(手投げ)にしてみない?」と提案され、「監督がそっちの方がいいと言ってくれるなら」と受け入れた。転向後、初実戦となったこの日は八回に登板し、1回を3人でピシャリ。「意外と投げられた。左打者に対してもタイミングをすごく外せて、良かったと思う」と手応えをつかんでいた。(名護)