コンサドーレ
2022/02/20 14:15

札幌J1初の2年連続開幕戦勝ち点奪取 チーム1号はルーカス

前半15分に先制するも試合は痛み分け

左右のWBで鋭いドリブルを見せたルーカス。前半15分には、こぼれ球を右足ダイレクトボレーで今季チーム初ゴールを奪った(撮影・館山国敏)

■J1第1節 札幌1―1清水(19日、静岡・IAIスタジアム日本平)

 J1初の2年連続開幕戦勝ち点奪取だ。北海道コンサドーレ札幌はアウェーで清水と開幕戦を戦い、1―1で引き分けた。前半15分にMFルーカス(27)のゴールで先制するも、後半23分に追い付かれた。新加入のFW興梠慎三(35)は先発フル出場。次節での勝利へ、課題を突き詰める。

新加入FW興梠がフル出場「徐々にコンディション上がってくる」

 新たな可能性を示したが、ホームの清水も譲らず。今季初陣は、勝ち点1を分け合った。

 先手を取った。前半15分、DF田中駿のクロスにFW小柏が競り合うと、こぼれ球にルーカスが反応。狙い澄ましたボレーでゴール右隅を射抜いた。同35分にはPKを獲得。しかし追加点を狙ったルーカスのキックは、日本代表GK権田に阻まれた。

 多くの時間で主導権を握った前半から一転、後半は立ち上がりから清水ペース。GK菅野が再三のビッグセーブでもり立てるも、23分に失点した。強度の高い90分間を戦い抜いてのドローに、先制点のルーカスは「PKを外してしまって相手に勢いを持たせてしまった」。それでも「取り組んできた内容の試合はできた」と、一定の手応えは得た。

 指揮官は開幕戦からFW興梠とシャビエルを先発起用した。興梠は両膝の状態が万全ではない中、90分間フル出場。最前線で身体を張り、ボールを収めて攻撃の起点になった。「今の力は出し切れた。これから徐々にコンディションも上がってくる」と前を向いた。

 改善点も浮き彫りになった。新戦力を迎えての連係やマンツーマンのハイプレスは発展途上。興梠は「正直まだまだ。1トップとシャドーのコンビネーションは90分間、ダイレクトプレーで関わる形が全くなかった」と振り返った。あうんの呼吸を身に付けるには、まだ時間を要する。

 課題と収穫が見えた今季初戦。改良の余地は十分ある。選手層が厚くなったことで、5人交代枠を有効活用。終盤は流れを引き戻した。中3日でルヴァン杯・鳥栖戦を迎えるが、過密日程を戦い抜く体制は整っている。

 「チーム全体でこの連戦を乗り切らなければいけない。誰が出てもミシャのサッカーができると思う。一つでも多くのタイトルを獲るために全力で戦いたい」と興梠。得た反省材料を、チームの成長の糧とする。
(石栗賢)

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