ファイターズ
2022/02/23 13:37

大海&輝星 開幕照準ピタリ 若き右腕コンビ今季初実戦で無失点

今季初実戦に臨んだ伊藤は六回に登板し、3者凡退に抑えた

 ドラ1コンビ、好発進! 日本ハムの伊藤大海投手(24)と、吉田輝星投手(21)が22日、2軍練習試合(〓中日、名護)でともに今季初実戦に臨み、1回を無失点に抑えた。伊藤は六回に3者凡退でピシャリ。七回の吉田は1安打2奪三振と好投した。2人は新型コロナの陽性判定を受けて出遅れたが順調に回復。約1カ月後に迫ったシーズン開幕へ、照準を合わせている。また、試合は12―2で大勝した。

 沖縄らしくない寒空の下、仲良しコンビが揃って熱投した。まずは2020年のドラフト1位・伊藤が六回から登板し、1回を3者凡退斬り。「気温が低いのもあったので、出力を少し抑えながらだった」と話したが、直球の最速は球場表示で148キロをマークするなど、力強いボールを次々と投げ込んだ。

 続く七回は18年のドラ1・吉田がマウンドに上がり、1安打を許すも無失点。「どれだけ真っすぐが通用するか見たかった」と、最速147キロを記録した直球を主体に組み立て、2三振を奪った。2人にとってはこれが今季の初実戦。ともに結果を残し、上々の滑り出しとなった。

 昨季は新人ながら10勝をマークし、東京五輪の金メダリストにもなった伊藤だが、試合後は「きのうから緊張して夜も寝られないくらいだった」と明かした。それでも「何とかいい形で1イニング終われたので、次につながるいい内容だった」と充実した表情を浮かべた。

 今キャンプは〝ビッグボス本〟がエネルギー源だ。新庄監督の考えが細かく記されたマル秘ノートをキャンプ前に配布され、熟読した。「本当に奮い立たせられる。よしやるぞ、という気持ちにすごくなりました」と刺激を受け、高いモチベーションで野球と向き合っている。

 一方の吉田は、昨季のほとんどを2軍で過ごし、勝負の年を迎えている。キャンプ中には元阪神・藤川球児氏に「火の玉ストレート」を伝授され、この日の実戦で試投した。「一番打ちやすいベルトの高さで、しっかりボールの下をバットが通っていた。その点はすごい良かった」と、“球児仕込み”の伸びる直球に手応えをつかんだ。

 ともに1月下旬に新型コロナウイルスの陽性判定を受け、2月1日のキャンプ初日に合流は間に合わなかった。それでも2軍に合流後は、順調に調整を進めてきた。今後は実戦を重ね、開幕へ向けて徐々にイニング数を伸ばしていく予定だ。

 試合の指揮を執った木田2軍監督は「伊藤は問題ない。(吉田は)藤川さんの話を生かせるようになって、状態は良かった」と両投手を高評価した。3年連続5位からの巻き返しを期す今シーズン。大海&輝星の活躍が、ビッグボス新体制の命運を握っている。

宮西 きょう〝初先発〟 オープナー想定

 一回表に球界屈指のリリーバーが登場する。きょう23日の練習試合(VS中日、名護)で宮西が先発することが決まった。シーズン開幕後のオープナー起用を想定し、1イニングのみの登板予定。昨季まで14年連続で50試合以上投げた中継ぎの柱にとって、異例の今季初実戦となる。

 宮西はこれまでプロでの先発経験はないが、武田投手コーチは「(最終的には)元のポジション(中継ぎ)に収まると思いますけど、ビッグボスなので、いつどこで何が起こるか分からない。どこでも対応できるようにしておこうという話はして、理解のもとでやっています。経験しないよりは経験しておいて」と意図を説明した。

 北の鉄腕が真っさらなマウンドから今季のスタートを切る。

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