冬季スポーツ
《道勢アスリート次なる目的地》スマイルJ 4強へ避けて通れぬ若手の台頭
アイスホッケー女子日本代表の「スマイルジャパン」(世界ランキング6位)は、4度目の出場で初めて予選リーグを突破し、新たな歴史を刻んだ。さらに次のステージに進むためには若手の成長が鍵になりそうだ。
日本が自力で初めて五輪出場権を獲得したのは2014年ソチ大会。今回のメンバー23人中、11人が平昌大会も含めて3大会連続で選出された。8年前の全敗から始まり、4年前は初勝利。長い年月をかけて着実に力をつけ、北京で確かな爪痕を残した。
しかし、準々決勝で対戦した同3位のフィンランドには1―7で完敗。主将の大沢ちほ(30)が「全ての部分で(相手の方が)たけている」と話したように、Aグループに入った世界ランキング上位5カ国との差を痛感する五輪にもなった。
得点源のFW久保英恵(39)や絶対的守護神のGK藤本那菜(32)といった複数の選手が一線を退く意向で、大沢など長く代表をけん引してきた中堅世代の多くが30代に突入。今後は世代交代が予想される。
4年後に向けてさらなるレベルアップを図るには、若手の台頭が必須だ。今大会では、準々決勝で唯一の得点を決めたFW志賀紅音(20)や3得点のFW床秦留可(24)が存在感を示した。また、20年ユース五輪(14~18歳)で金メダルを獲得した世代も控えており、底上げに成功すれば4強進出、メダル獲得も見えてくる。