《本紙単独インタビュー》プロ14年目 中島 2軍落ちからの逆襲
■国頭キャンプ BOSS組
ここから、はい上がる―。沖縄・国頭で行われている2軍キャンプに参加している日本ハムの中島卓也内野手(31)が25日、本紙の単独インタビューに応じ、現在の心境を明かした。打撃フォーム改造を行うなどさまざまな「チェンジ」に挑み、迎えるプロ14年目のシーズン。2軍落ちをプラスに捉え、開幕1軍入りを目指して奮闘している。
「何か変えないと」ソフトバンク・中村晃と合同自主トレ
このままでは終われない。そんな思いを胸に、中島は今、国頭で汗を流している。プロ14年目のキャンプはBIG組(1軍)でスタートしたが、得意の守備でミスを連発し、19日からBOSS組(2軍)に合流。この日25日には全体練習後に個別で守備、打撃練習をこなすなど、現実を受け止めて前を向いている。
「やっぱり2軍落ちは悔しかったですけど、結果も出ていなかった。練習ができる良い機会だと思って、プラスに考えています。まだ、開幕していないので、しっかりここでやりたいです」
昨季はコロナ感染での離脱もあり、67試合の出場にとどまり、打率・186と低迷した。遊撃のレギュラー返り咲きへ。課題の打撃力向上のため、オフは親交があるソフトバンクの中村晃と合同自主トレを行った。
「数字を見ても打撃が良くなかった。何か変えたいなと思ってお願いしたら、快く、『いいよ』と言ってくれました。他チームですけど、違う視点を持った方が良いのかなと思いました」
球界屈指のヒットマンから助言をもらい、打撃フォームを改造。最初はタイミングを取るのに苦労したが、徐々にフィットしてきている。ユニホームの着こなしも変えた。入団時からソックスを見せる「オールドスタイル」を貫いてきたが、今キャンプではズボンの裾を下ろしている。
「誰か分からないと言われます。ユニホームが変わったのを機に一枚(裾が)長いものを作ってみようと思いました。意外と動きやすいと、14年目で初めて気付きました。練習だけのつもりですが、もしかしたら試合で着るかもしれないです」
長男誕生で「より頑張ろうという気持ち」
さらにSNSを活用する新庄ビッグボスの影響を受けて、インスタグラム、ツイッターのアカウントを作成した。環境の変化もあった。昨年11月に第1子となる長男が誕生したことを発表。キャンプ休日にはテレビ電話を欠かさず、積極的におむつ替えを手伝うなど、すっかりイクメンだ。
「めちゃくちゃ会いたいです。息子が物心つくまで、最低5年は(現役を)やりたい。家族が増えて、より頑張ろうという気持ちになりました。今は良い時間を過ごせているので、守備も打撃も1軍でしっかりできるようにしたいです」
節目の通算200盗塁へあと「19」、250犠打へ「5」に迫る。チームではベテランの域に達したが、老け込むのはまだ早い。逆転での開幕1軍入りへ、中島の目はギラギラ燃えていた。