陵侑 五輪後初戦は7位
ノルディックスキーのW杯ジャンプは25日、男子がフィンランドのラハティで個人第20戦(ヒルサイズ=HS130メートル)を、女子はオーストリアのヒンツェンバッハで団体第1戦(ヒルサイズ=HS90メートル)を行った。どちらも五輪後初のW杯。北京五輪のノーマルヒルで金、ラージヒルで銀と個人2種目でメダルを獲得した小林陵侑(25、土屋ホーム)は7位、高梨沙羅(25、クラレ)が不在の女子団体は4位だった。(共同)
「こんなもん」
金メダリストとして臨んだ初のW杯は7位に終わった。小林陵は「久しぶりだった。こんなもんじゃないですか」と北京五輪後の初戦をさばさばした様子で振り返った。
湿った雪が降り続き、風向きも微妙に変わる難しい条件で1回目は8位。「(有利な)向かい風があった」という2回目は飛距離を1回目より5・5メートル伸ばしたが、順位は大きく上がらず「難しかった。風もばらばらだった」と淡々と話した。
五輪の競技終了後はヘルシンキへ移動し「ゆっくりしてた。リフレッシュ」と静養に努めた。大きな勲章を加えても「そんなに変わらない」と話すが「まだニュースとかで取り上げてもらっているみたい。すごくうれしい」と偉業達成の余韻は堪能している様子。今季の残り試合も、気分良く戦えそうだ。
■女子団体4位 失意の沙羅にエール
日本はアンカーの岩渕が2回目を飛び終えると、全員でテレビカメラに向かって「沙羅ちゃん、元気?」と、別調整中の高梨に笑顔で呼び掛けた。北京冬季五輪の混合団体でスーツの規定違反により失格となって失意に沈んだエースへ、温かい心遣いを見せた。
勢藤は高梨と同じ上川町出身で同い年。「沙羅がいてくれたから私もここまで頑張れたし、たくさんの人が影響を受けて頑張ろうという気持ちになっている。少しでも早くW杯に戻ってきてくれるとうれしい。私ももっと頑張れるし、チームももっと元気になる」と、幼なじみへの思いを語った。