■ルヴァン杯　１次Ｌ第２節　札幌３－２（２日、千葉・三協フロ ンテア柏スタジアム）　

　空中戦３発！ 北海道コンサドーレ札幌はアウェーで柏と戦い、３―２で鮮やかな逆転勝ち。前半１９分、２４分に柏のルーキーＦＷ升掛友護（１８）に２点を許したが、後半１２分にＭＦ深井一希（２６）のヘディング弾で１点差に詰め寄ると、同４０分、４５分にＦＷ中島大嘉（１９）が２得点を奪い、勝ち点３を奪い取った。

　手にしたチャンスを逃さなかった。「きょうは長めにチャンスをもらえた。絶対にやってやろうと思っていた」と中島。１点ビハインドの後半２７分に投入されると、頭で２得点を奪い鮮やかな逆転劇の主役に躍り出た。

　まずは後半４０分。ＤＦ中村からの左クロスに頭で合わせて同点。続く４５分にも、左からのＦＫに再び頭で合わせてネットを揺らした。高い打点で空中戦を圧倒。「２点ともめっちゃいいボール。練習通りに頭で合わせるだけだった。ボールが良かった」。クラブ公式サイトの自己紹介に「利き足は頭」と記載する１９歳が、今季公式戦４戦目でチームに初勝利を呼び込んだ。

　前半は柏の１８歳、ＦＷ升掛に２得点を献上。躍動する若手に翻弄されたが、深井のヘディング弾で流れを引き戻すと、後半はほぼ札幌ペース。最後は刺激を受けた２年目ＦＷが、黙っていなかった。

　２月２６日のリーグ・広島戦から中３日。ペトロビッチ監督は同戦に先発した１１人を一人もメンバーに入れず、完全ターンオーバーで勝ち点３奪取に成功した。深井は「僕たちが良いプレーをして勝って、監督を悩ませることがチーム力につながる」。中島も「毎試合、この試合で俺のサッカー人生を変えると思って臨んできた。ここから怒濤の２０２２年を過ごしたい」と声を弾ませた。出番に飢える若手の大暴れで、チームに流れを引き寄せた。