《大海の部屋》次代のエース2年目の誓い 両親に白星を ファンに楽しさを
日本ハム・伊藤大海投手(24)が、道新スポーツで新連載「大海の部屋」をスタートさせる。月1回ほどの掲載予定で、鹿部町出身の道産子右腕がプライベートの素顔を開放する。“部屋”の中で何が起きるかは未知数。ファンからの質問コーナーを設けたり、様々な企画を展開していく。第1回は、「宝物」であるファンへの思いや、プロ2年目の今季に懸ける意気込みを、ざっくばらんにつづった。
グラウンド外でも「あの人、面白いよね」と思ってもらえたらうれしい
北海道日本ハムファイターズの伊藤大海です。このたび、道新スポーツで連載を担当することになりました。紙面を通して自分のことを分かってもらい、ファンの皆さんとの交流も深めていきたいと思っていますので、よろしくお願いします。
春季キャンプには新型コロナに感染して出遅れてしまいましたが、その影響も少なく、いつも通りマイペースでやらせてもらいました。隔離期間中は皆さんから頂いたSNSのDM(ダイレクトメッセージ)が励みになりました。DMには「いまは無理せずにしっかり休んでください」と書かれていたり、多くの方に気に掛けてもらいました。その分、戻った時には元気いっぱいな姿をお見せしたいと思います。
今季から新庄ビッグボスが就任し、チームスローガンは「ファンは宝物」に決まりました。コロナ禍でプロ入りした僕にとってはファンの皆さんと接する機会はこれまで少なかったので、これから可能な限り増やしていきたいと思っています。
僕はファンの方に球場で楽しんでもらえたり、喜んでもらえたりするだけでなく、グラウンド外でも「あの人、面白いよね」と思ってもらえたらうれしい人間です。そのような環境づくりをしたいと思い、キャンプ中は、休日などにインスタライブを行いました。皆さんとお話しができて、僕自身も楽しい振り返りの時間になりました。
キャンプ終盤には尊敬するダルビッシュさん(パドレス)も活用している「stand.fm」にも挑戦しました。簡単に音声を配信できるラジオのようなアプリで、僕もよくダルさんの配信を聞きながらウオーミングアップしています。皆さんのコメントを見ながらリラックスしてしゃべることができて、より距離感が近い気がしました。
そこでは参加してくれた皆さんが新たな刺激を欲しがって、コメント欄で大喜利をし合う場面もありました。僕はそういうのが好きなので、おもしろおかしくやらせてもらいました。シーズンが始まってからもできる限り続けていきたいですし、今後、直接お話しできるようになった際には、僕と大喜利をする準備をしておいてくださいね(笑)。
25日には2年目のシーズン開幕を迎えます。父が営むタコつぼ漁も2月末に今年初の箱入れがあり、シーズンが始まりました。海での仕事は常に危険と隣り合わせですが、年末には、お互いに良い報告ができるようにと思っています。
父の誕生日だった1月12日には、免許証や保険証を全部一つに入れられるポーターのクラッチバックをプレゼントしました。去年はナイキのシンプルなスニーカー。試合を見に来るときに履いて来てくれていたそうですが、実はまだ両親の前で白星を挙げられていません。僕は気にしていないですけど、履く側は気にしてるかもしれませんね。
去年はホームで力が入り過ぎるのか、7試合に投げて2勝4敗とあまり勝てませんでした。だからこそ、今年は本拠地で多く勝ちたいし、お立ち台にもたくさん上がりたい。皆さんの声援をパワーに変えて頑張りますので、今シーズンも応援よろしくお願いします!
(伊藤大海)
ローテ入りへ調整万全
2年連続の開幕ローテーション入りへ順調な調整を続けている。春季キャンプは新型コロナ感染で出遅れたが、2月21日から1軍に合流。同22日の練習試合で今季初実戦に臨み、1回を投げて3者凡退に抑えた。
今季2度目の登板となった今月2日のヤクルト戦(札幌ドーム)では、五回から2番手でマウンドへ。83キロのスローカーブを試投するなど、3回1安打無失点とほぼ完璧な投球を披露した。