ファイターズ
2022/03/06 13:12

河野が5回2安打0封で開幕ローテへ名乗り

赤星”臨時コーチ”の教え生きた けん制アウトで手応えガッチリ

河野が緩急を使った抜群の投球内容で強打の巨人打線を5回0封。開幕先発ローテーション入りへ着々と歩みを進める(撮影・小田岳史)

■オープン戦 日本ハム3―0巨人(5日、札幌ドーム)

開幕ローテへグイッ! 日本ハムは5日、札幌ドームで巨人とオープン戦を行い、3―0で快勝した。先発マウンドを託された河野竜生投手(23)が期待に応えた。五回2死まで安打を許さない好投。特に緩急をつけたカーブと直球のコンビネーションが冴え、5回を投げ、2安打1四球で巨人打線を無失点に封じた。3年目左腕が開幕先発ローテーション入りへ大きくアピールした。

147キロ直球に90キロ台カーブ…51キロ緩急で巨人打線翻弄

 実に51キロの緩急を巧みに使い、巨人打線を手玉に取った。3年目左腕の河野が、5回63球を投げて2安打無失点と好投。2年連続の開幕ローテーション入りへグッと近づいた。

 「真っすぐが一番良かったので、それがすべてだったのかなと。自分で思ったボールも多く投げられましたし、きょうみたいな投球ができれば一番いいです」

 最速147キロをマークした直球と90キロ台のカーブのコンビネーションがさえわたった。丸、坂本、岡本和らが並ぶ、そうそうたる打線を抑え込み、五回2死まで無安打投球を披露。「自分としてもカーブだったり、緩急を大事にしている」としてやったりだ。

 投球フォームでも相手を幻惑した。普段は二段モーション気味だが、この日は要所で一段モーションを織り交ぜた。チームメートでもある伊藤の投球術にヒントを得て取り入れ「自分もできたら、タイミングをずらせると思った。うまくいったかな」と大きくうなずいた。

 新庄ビッグボスが招聘(しょうへい)した臨時コーチの教えを生かした。一回には1死から俊足の増田大を四球で歩かせたが、けん制でアウトにした。春季キャンプでは5度の盗塁王に輝いた元阪神の赤星憲広氏が、投手陣に走られない投球術をレクチャー。「どういう投手が走りやすいかという話を聞いた。けん制に関してはちょっと手応えはあります」とコツをつかんだ。

 今季に懸ける思いは人一倍強い。昨年末に結婚。年明けは徳島の実家に帰省し、父・幸政さんから「今年はやらないといけない。頑張れよ」とゲキを送られた。一家の大黒柱として決意も新た。春季キャンプ中から実戦ではここまで4試合に登板して、13イニングを投げて自責1と結果を残している。

 チームは本拠地・札幌ドームで3試合を戦い、2勝1分けと負けなし。オープン戦は3勝1敗1分と首位タイに浮上した。勝利の立役者となった2019年のドラ1左腕・河野から、覚醒の予感がプンプン漂っていた。

関連記事一覧を見る

あわせて読みたい