ファイターズ
≪岩本勉のガン流F論≫ 河野は絶対先発向き!はまった超スローカーブ
先発に向け、準備は整った。そう言える抜群の投球を河野が見せた。
巨人打線相手に5回を0封。初回1死から四球を出したが、自らのけん制球で刺した。打席には坂本、岡本和が構え、状況は一気に相手側に傾く状況だった。これまでピンチになりそうな場面でストライク、そしてアウトの取り急ぎで悪循環を引き起こしてきたが、確実に成長の跡がうかがえる。
必殺の武器がある。超スローを含めた数種類のカーブ。僕も現役時代に生命線にしていた球種だが、投げ込むには勇気と高い精度が必要になってくる。過去2年、はまったときには無類の強さを示すが、制球が定まらず、時に棒球となって痛打も浴びてきた。
投げ込む間やタイミング、スピンとコントロール全てが合致していた。本人は「緩すぎますかね?」と問うてきたことがあった。超スローカーブなど、なかなか投げられるものではない。操れる河野ならではのぜいたくな言葉だ。
必殺球をさらに磨きをかけ、開幕ローテーションへ突き進んでくれ。絶対に河野は先発向き。場面によって投球の出力を加減できる器用さは十分に通用する。3年目左腕への期待は大きく膨らんできた。(本紙評論家)