ファイターズ
2021/09/15 11:26

大海 12球団一番乗り新人10勝だ

きょうの西武戦に先発する伊藤。12球団新人一番乗り、そして球団では06年の八木以来の新人10勝をつかみ、チームを上昇気流に乗せる(撮影・松本奈央)

■日本ハム1-3西武(14日、メットライフドーム)

 球団では06年八木以来15年ぶりの記録

 15年ぶりの球団新人2桁だ―。日本ハムの伊藤大海投手(24)がきょう15日の西武戦(メットライフ)に先発登板する。14日の同カード初戦を1-3で落とした。連敗は許されない中、現在9勝を挙げているドラ1右腕に勝負を託す。白星をつかめば両リーグ通じて新人10勝一番乗り、さらに球団では2006年の八木智哉以来となる新人2桁に到達する。8月29日には西武相手に初完封をマークしている。伊藤は「意識しすぎず、思い切って自分のピッチングができたら」と自然体で挑む。

 敵地でのカード初戦は落としたが、ドラ1右腕が再びチームを上昇させる。登板を前日に控えた伊藤は短距離ダッシュで汗を流し、ブルペン投球での微調整も完了。先発マウンドに上がる準備は整った。
 チーム、そして両リーグ通じて新人一番乗りの2桁勝利に王手をかけている。シーズン前は「あまり10勝とかっていうのは(意識に)なかった」と言うが、「いざ周りの勝ち数を見ても、なかなかそう簡単にできる数字ではないと思う。どんどん勝っていけるように頑張っていきたいと思います」と意気込んだ。
 8月21日楽天戦(札幌ドーム)では自己ワーストとなる5回6失点でノックアウトされ、自身の連勝も「6」で止まった。しかし、ここからやり返すのが伊藤の真骨頂だ。8月29日西武戦(メットライフ)でプロ初の完封勝利を挙げると、前回登板の7日楽天戦(札幌ドーム)でも7回2失点の好投を見せ、チームトップとなる9勝目をつかんだ。再び連勝街道を突き進むような投球を披露している。
 「いいことも悪いことも全部含めて、いろんなことを試しながら、どんどん新しいものを求めている結果かなと思います」と、現状に満足することなく進化を続ける。
 ルーキーながら、上沢と共に先発ローテーションの軸を担う。年下の投手から助言を求められるなど、周囲からの信頼は厚い。「生活のリズムだったり、そういうところに対応できるようになってきた」と心に余裕も生まれ、勝負に臨む土台を築くことができた。
 先発・池田が崩れ、黒星スタートとなったが、上を狙うためにもカード勝ち越しは必須だ。3戦目(16日)はエース・上沢の先発が濃厚なだけに、黄金右腕が快記録を達成すれば、チームは一気に活気づくことは間違いない。(十島功)

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