高校野球
2022/03/11 14:09

「東北に元気」クラークが届ける 宮城出身の金原・高橋

震災から11年。宮城出身の金原(右)と高橋は心を新たに甲子園に挑む(同校提供)

 第94回選抜高校野球大会(18日開幕、阪神甲子園球場)に初出場するクラークは10日、滋賀県内で汗を流した。きょう11日は東日本大震災発生から11年。宮城出身の金原颯右翼手(2年)と高橋大河外野手(2年)が当時を振り返り、思いを口にした。

 震災当時は2人とも幼稚園児。幸いにして被害は少なかったが、周囲には津波の被害を受けた人もおり、「11年たっても当時の記憶が薄まることはない」と金原はいう。小中学時代はもちろん、クラークに進んでからも、地震が起きた時間になると2人で黙とうをささげてきたという。

 「野球ができるのは当たり前じゃない」。金原は父・圭さん(48)からもらった言葉を胸に刻み込み「道具を大事にしたい」と、昨年末に圭さんから新しいグラブを買ってもらうまで、小学1年からのものを大切に使い続けてきた。

 50メートル5秒8とチーム一の俊足・高橋は「体も軽くて調子はいい。自分の長所を生かしてチームに貢献したい」と出番を待ちながら、「東北に元気を届けられるようなプレーをしたい」。2人が聖地から被災地へ、明るい話題を提供する。

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