新琴似シニア出身・京都国際1年小林 競争勝ち抜きベンチ入り
第94回選抜高校野球大会(18日開幕、阪神甲子園球場)で2年連続出場する京都国際に札幌出身の道産子選手がいる。1年生ながら、このほどベンチ入りが決まった小林春輝内野手だ。昨夏の甲子園4強メンバーが数多く残るチームで競争を勝ち抜き、昨秋の近畿大会では二塁手として8強入りに貢献した。まもなく始まる大舞台を前に、中学時代に指導した札幌新琴似シニア・生嶋宏治監督(61)がエールを送った。
1年前、札幌新琴似シニアから初めて西の強豪・京都国際へ進んだ小林が、聖地の土を踏む。昨秋には二塁の定位置をゲット。生嶋監督は「見知らぬ土地でよく頑張った。精神的にも大変だったと思う。甲子園では春輝らしく全力でプレーしてほしい」と目を細めた。
小林は164センチと小柄ながら、中学時代から守備力に定評があり、打撃も「パンチ力があってオーバーフェンスも狙える」と恩師は振り返る。京都国際では2019年に日本ハム入りした上野響平内野手をほうふつとさせると高評価を受けており、今回の甲子園では遊撃で先発出場する可能性も高いという。
昨秋の近畿大会では主に「9番・二塁」で5試合に出場。勝てば選抜出場が確実だった準々決勝で、惜しくも1点差で敗退。小林からは「負けてしまいました。甲子園に出られるか分かりません」と、悔しそうな口調で連絡がきたという。生嶋監督は「甲子園に出場できることを信じて、準備しておきなさい」と思いやった。すると1月28日の選考委員会で同校は実力を評価され、2年連続の出場を勝ち取った。
選抜で活躍した札幌新琴似シニア出身の選手はほかにもいる。11年に東海大相模のエースとして優勝した近藤正崇投手、18年に春夏制覇した大阪桐蔭・奥田一聖内野手らだ。京都国際の初戦は19日(長崎日大戦)。先輩たちのような活躍を恩師は待ち望んでいる。