新庄BIGBOSSまたまた奇抜采配!5月の打順は打率順!
3、4月の30試合の打撃成績参照し実行へ
ビッグボスが、またまた仰天プランだ。日本ハムの新庄剛志監督(50)がシーズン開幕後の構想として、高打率の選手から順に1~9番まで並べる新オーダー計画を打ち出した。3、4月の個人打撃成績を参照し、5月上旬から実行に移すことを視野に入れている。これもファンを喜ばせる手段の一つ。“勘ピューター”がはじき出した斬新な打線は機能するのか、注目される。
状態を優先 選手が望むのは「ほとんど1番」
好奇心とアイデアは尽きない。オープン戦も大詰めの時期に入り、新庄監督はシーズン本番へ思考を巡らせた。楽しみながら、勝利を求める上で、新しいオーダーの組み方にも言及。「4月までやって、5月の打順は打率のいい順に1番からもっていくのも面白いかな」。
3、4月は30試合が予定されている。これを消化した時点で、最も高い打率を残している選手が1番に入る。「やっぱり(打席は)1番が、一番回るし」と指揮官。投手との相性や足、小技の特性よりも、シンプルに状態の良さを優先する。
昨季終了後の成績(100打席以上)で当てはめるなら1番から近藤、野村、高浜、松本剛、浅間、王柏融、渡辺、西川、石井となる。
1、2番は出塁率、中軸は長打力を重視する―など、打線を機能させるための定石はある。近年はデータに基づき、2番に強打者を入れるケースもメジャーを中心に増えている。だが、従来の型にはとらわれない。
2月26日のオープン戦初戦で監督を任されたエースの上沢はオーダーを決める際に「強いチームは1番にいい打者がいるイメージがある。投手も立ち上がりはすごく難しくて、出ばなをくじかれると初回から2、3点いかれる」と明かしていた。打率の高い選手を1番に配置することで、投手を揺さぶる効果もありそうだ。
新庄監督は時代の変化に触れ「打ちたい打順を聞いたら、ほとんど一緒。1番。今は1番の時代なのかな。俺は(現役時に)4番と言っていたけどね。1番は一人しか打てないから…」と苦笑い。選手の志向も逐一チェックしていた。
春季キャンプ中から抽選で打順を決める「ガラポン打線」など、サプライズ的な采配を数多く、繰り出してきた。これにより、選手のモチベーションと、チームの士気は上がった。豊かな感性で生み出されるビッグボスの策は、改革の原動力になる。
これまでにも奇抜采配盛りだくさん
新庄ビッグボスは幾度も周囲を驚かせる采配を見せている。上沢や近藤に一日監督を務めさせたこともあれば、打順はガラポン抽選で決めたこともある。守備位置に関しても、選手がこれまでに経験のないポジションにも就かせている。オープン戦終盤に入っても、その考えはぶれることがない。
春季キャンプから「横一線」を強調し、選手に危機感や競争意識を強く持たせてきた。オープン戦では、4年目の万波や、2年目の今川といった若手が躍動し、競争を激しくさせている。打率という分かりやすい指標で決めるとなると、若手の目の色は、さらにギラギラするはずだ。