ファイターズ
《岩本勉のガン流F論》大海 課題は球数、次回はHQSに期待
肩を落とす内容ではないし、下を向く必要もない。伊藤でも毎回のように絶好調とはいかない。端的に言えば、こんな日もある、ということだ。試合はつくっていたし、打線の歯車がかみ合っていれば、結果は違った。決してノックアウトではなく、踏ん張りがきいた投球に見えた。
シーズンを通して共通していることだが、どんな局面でも自分を見失わない。だから心配はいらないし、ベンチも「次、頼むぞ」という感覚だろう。勝てなかった悔しさもすぐに拭い去ってくれるはずだ。
ただ、完投を重んじるタイプの投手だと思う。イニングが短くなったこと、球数が多くなったことは課題だ。リードを守ってマウンドを降りたとはいえ、引き分けの現実はしっかりと受け入れ、研究の材料にしてもらいたい。
彼にはハイクオリティースタート(7回以上、自責点2以内)を期待する。要求や言葉が厳しくなってしまうのは、すでに能力の高い投手として、見ているからだ。次はさらに内容の濃い投球を見せてくれ!(本紙評論家)