新庄BIGBOSSの『日替わり守護神』構想―北山、杉浦、石川直ら候補に
今季は日替わり守護神だ―。 日本ハムは22日、札幌ドームで全体練習を行った。新庄剛志監督(50)は今シーズンの抑えについて「決められない」と日替わりで起用していくプランを練っている。オープン戦で圧倒的な成績を残したドラ8右腕の北山亘基投手(22)や昨季、守護神を務めた杉浦稔大投手(30)、ベテラン左腕の宮西尚生投手(36)、昨季、最優秀中継ぎのタイトルを手にした堀瑞輝投手(23)、石川直也投手(25)らが候補。日替わりの“カメレオン継投”で相手を幻惑していく。
その日の調子で判断 宮西・堀ら多彩なリリーフ陣
最後の砦(とりで)は皆で守っていく。今季の抑えは1人に固定せず、その日の調子や相手との相性で決めていくことになりそうだ。新庄ビッグボスは「俺からしたら固定って何なの? 抑え? 決められないし。前の日、全然ダメとかでも、今までのデータで3人に対して抑えているんだったら、その子を(抑えで)いく」と明言した。
キャンプからオープン戦に掛けてアピールしていた新人右腕の北山もその候補の1人だ。オープン戦では5試合に登板。6イニングを投げ、防御率0・00で、三振は13個。その奪三振率は脅威の19・50をマークした。開幕1軍どころか、抑えをも務められる力を見せつけた。
北山は「変に気負わずというか、しっかり1イニングを、打者1人1人、ボール1球1球を投げる意識でやっている」と目の前の投球に集中することが、好結果につながったようだ。
新庄監督は「抑え? あるね」と可能性を認めつつ、すぐに「あるけど、九回で用意させておいて六回くらいにいきなり行くぞって」とも口にし、笑った。
味方も読めない投手起用。当然、相手も幻惑されるはずだ。「データに関しては意外と細かくお願いしています」と指揮官。さらに自身の「勘ピューター」を上乗せし、最善の答えを導き出す。
オープン戦のチーム防御率は楽天に次ぐ2位の2・37を記録。リリーフ陣も万全に来ているからこそ、自信を持って送り出せる。北山の他には杉浦や鉄腕・宮西、堀、石川直といった多彩な顔ぶれが揃っている。
オープン戦終盤に九回を任されたのは北山だった。北山は「あまりそこを考えすぎない。勝ってても負けてても、どの回を投げても打たれていい場面は一つもない。逆にどんな場面でも行けと言われたら行く心づもり、準備はこれからも続けていきたい」とフル回転を歓迎している。
オープン戦ではガラポン打線に、守備シャッフル、さらには先発・宮西といった奇抜な采配を見せてきたビッグボス。シーズン第1弾は「日替わり守護神」となりそうだ。
衝撃予告!きょう23日SNSで開幕投手発表!
衝撃予告の連続だ。新庄監督が22日、自身のインスタグラムを更新し「開幕投手はあした(23日)、インスタ、ツイッターで発表します」と告知した。オープン戦が終わっても多数の候補がいると示唆してきたが、シーズン開幕が迫り、2日前に知らせることを決めた。SNSを用いた超異例の発表となる。
この日、新庄監督は都内で、アスリート特化型NFT(非代替性トークン)商品を企画、プロデュースする会社「META ALLーSTARS」のサービス開始に合わせた記者会見に出演。花をあしらった衣装を着用し、ステージ上で商品となる写真をライブで撮影するパフォーマンスも行われた。
世界基準のサービスに関わる中で、監督としての今後の展開に触れ「北海道の1発目(29日、西武戦)に世界初の試みをやる。前代未聞のイベントになる」と大胆発言。さらに「僕にとって開幕は福岡(25日からの敵地3連戦)ではない。3日間、遊んできます。真剣勝負は札幌から」と強調した。シーズン本番を目前に控え、期待感が膨らむ熱いビッグボス節が、さく裂した。