コロナ禍で先発が大幅に変わったＣ大阪戦。見る方は危機と捉えただろうが、メンバーが代わっても、全く見劣りしなかった。ミスから失点し、試合を難しくしてしまったが、１失点目はＧＫ大谷のつなぐという明確な意図があってのもの。（２失点目に絡んだ）ＤＦ岡村も落ち込んだと思うが、いろんな先輩方が大きなミスを乗り越えてきている。今後の糧にしてほしい。大谷のＭＦ原川のＦＫセーブは見事だったし、岡村は得点も奪い、失点シーン以外はほぼ完璧に役割を全うした。

　後半途中出場のＦＷ中島がＪ１初得点。出たらやってやるぞという覚悟が伝わる。スピードもあり、抜け出すタイミングも抜群。ＤＦとＧＫの間を狙える選手で怖さがある。その辺のセンスは教えられるものではない。

　加えて、今季の中島はＤＦを背負った場面でのキープにすごく進化を感じる。これはポストプレーにたけたＦＷ興梠の加入が大きい。間近で一流のプレーを見ることで、既に感じるものがあったと思う。それを自らに落とし込める柔軟性も、急成長につながっている。

　リーグ戦でも結果を出し、使ってもらえる喜びと自信が付いてきたはず。今後もベンチスタートが続くと思うが、今のプレーを続け、結果にこだわっていくこと。順風満帆でも、プレー時間が増えたときにはもう一つ壁がある。全てに全力では、得点するときに力がなくなってしまう。ペース配分など、長くプレーしてわかることもある。

　中島の伸びていく様は、すごく頼もしい。人に好かれるキャラクターで、クラブとしても応援していかなければいけない選手の一人。チームとして若いやつには負けられないという空気感も出てくるし、若きストライカーの台頭は好影響しかない。(コンサドーレ・リレーションズチーム・キャプテン）