ファイターズ
《鶴岡慎也のツルのひと声》清宮 ボール見極め勝負する環境つくった
■日本ハム3-6ソフトバンク(26日、ペイペイドーム)
どうやって点数を取るのか、考えたときに、出塁率の高い近藤の後ろを打つ選手がキーマンになると、見ている。この日はそれが清宮だった。キャンプ、オープン戦では悩んでいるような顔をしていたから、早い段階で1本出たことが大きい。
伏線はあった。四回の打席。本塁打と紙一重のファウルを打った後、ボール球に手を出さず、東浜の低めシンカーを見極めて四球を選んだ。捕手の甲斐は「いつも振るところなのに手を出さないな」と感じたはず。
九回の打席。清宮はボール球の変化球を見逃し、3―1から真っすぐを仕留めた。相手がストライクゾーンで勝負しないといけない状況をつくった。長いシーズンで甘い球はなかなかこない。有利なカウントをつくることも強打者に必要な能力だ。彼の覚醒に期待している。
開幕から2試合を通して「全員で戦っていく」というビッグボスの強烈なメッセージが伝わった。投手も野手もそう。準備は大変だが、就任当初から言っていたこと。監督の求める野球にどうアジャストしていくか。応えていくのは選手たちの仕事だ。(本紙評論家)