大相撲
一山本 5連勝 千秋楽に勝ち越し
大相撲春場所千秋楽は27日、エディオンアリーナ大阪で行われた。西前頭17枚目の一山本(28、岩内出身=放駒)は5連勝を飾り、勝ち越しに成功。西十両2枚目の英乃海(32、木瀬)を寄り切りで下し、8勝7敗で終えた。東十両8枚目の矢後(27、芽室出身=押尾川)は東十両筆頭の王鵬(22、大嶽)に寄り切りで敗れて8勝7敗となった。
一山本が激闘を制した。立ち合いで突ききれなかったが、諦めなかった。軽快に動き回りながら右四つに組むと、英乃海が巻き替えにきた瞬間を見逃さず、寄り切った。「我慢することができました」と声を弾ませた。
価値ある勝ち越しだ。2日目から5連敗。さらに10日目に7敗目を喫して後がなくなった。そこから破竹の5連勝だ。「負けた相撲でも前に出られていた。気持ちを切り替えました」。折れない心も一山本の武器だ。
〝苦境〟をも乗り越えた。2月に新型コロナ陽性判定を受け、2週間ほど稽古ができなかった。場所前の大事な時期ではあったが、「特に症状がなかったので問題ないです」と笑い飛ばした。
それよりもゲンの良さを信じた。これまで大阪場所で負け越したことはなかった。通算6度目の今回は苦しみながらも8勝を挙げた。
来場所に向けて「5連勝の相撲は内容も良かった。前に出続けることが大事。5月もしっかり勝ち越して、少しでも番付を上げる」。道産子イケメン力士は、さらなる飛躍を期した。