■日本ハム０－４西武（２９日、札幌ドーム）

　負けるべくして負けた。各打者には役割というものがある。前の打者が何をし、自分にはどんな特長があるのか。それを理解してこそ、点は線となる。西武との差は歴然だった。

　顕著だったのは二回。西武は山川の一発の後、森が二塁打。続く外崎がきっちり一ゴロで森を三塁に進めた。そして栗山の左犠飛。実に無駄がない。五回も栗山が内野安打で出塁。次打者が堅実に送った後、２死となったが、鈴木が適時打を放った。嫌らしいヒットを得点に結びつけた。

　一方の日本ハムは…。０―３の六回。先頭の今川が初球を簡単に打ち上げて１死となった。西武はルーキー左腕が５回無失点。六回は水上が継投した。新人の好投を受けて上がるマウンド。かなり気を使う。それが１球で１アウト。相手を楽にさせた。

　ハッキリ言う。“オーディション”は終わった。オープン戦では多くの選手がチャンスをもらった。ペナントレースでは自分を犠牲にしてでも戦力にならなくてはいけない。

　ＢＩＧＢＯＳＳもある程度は想定していただろうが、個々が意識を持って臨む必要がある。まだ４試合が終わったばかり。打線のあり方を模索していってもらいたい。（本紙評論家）