ファイターズ
2022/03/31 00:00

新庄BIGBOSS「明日!明日!」 球団25年ぶり開幕5連敗

開幕5連敗を喫した新庄監督(左)

■日本ハム3ー5西武(30日、札幌ドーム)

 あぁ~、開幕5連敗―。日本ハムは30日、札幌ドームで西武と対戦し、3―5で逆転負けした。一回に石井一成内野手(27)の右犠飛で、幸先良く先制点を奪取。先発登板した加藤貴之投手(29)は好調の西武打線を四回までパーフェクト&五回まで1安打無失点と抑え込んだ。だが、加藤は続く六回に2死走者なしから、7連打を浴びて一挙5失点と試合をひっくり返された。打線はその裏に2点を返すのがやっと。チームは1997年(6連敗)以来25年ぶりの開幕5連敗を喫した。

 今季初勝利が遠い。九回2死で万波が初球を打って遊ゴロ。ゲームセットとなった。1万7519人が集まったスタンドから、ため息が漏れる中、新庄監督は小さくうなずき、ベンチ裏に引き上げた。

 本拠地に戻っても黒星が続き、これで開幕5連敗。ビッグボスの影響で例年にないほど注目を集めているが、トンネルを抜け出せないでいる。

 幸先の良いスタートだった。一回に1死満塁の好機をつくり、石井の右犠飛で先制。25日の開幕戦で中継ぎとして1イニングを投げ、今季初先発となった加藤は、初回からテンポ良く、アウトを重ねた。五回1死までパーフェクト投球を披露し、相手打線を圧倒した。

 しかし、1点リードの六回に落とし穴が待っていた。簡単に2死を取った加藤だったが、1番・鈴木に中前打を許すと、そこから別人のように崩れた。続くオグレディの右前打で傷口を広げ、森に同点の左前適時打を浴び、山川、中村と連続タイムリー。さらに栗山にも中前への2点打を許し、一挙5点を失った。

 快投が一転、2死からの7連打で六回途中5失点KO。加藤は「六回を最少失点で乗り切れなかった悔しさしかないです。リードを保つことができず、申し訳ない気持ちです」と肩を落とした。

 2死からの単打が歯車を狂わせた。武田投手コーチは「(鈴木の)1本がボディーブローのように効いて加藤のメンタルがちょっとずつ削られていた感じ」と分析。交代のタイミングについて「自分の力で乗り越えてほしいという面も持ちつつ、しっかりサポートできなかった僕の責任」と自らを責めた。

 打者一巡の猛攻で逆転を許したが、新庄ビッグボスは最後まで必死にタクトを振るった。4点を追う六回裏には2点を返し、七回から宮西、井口、杉浦と実績十分の投手を惜しみなく投入。球団を通して「明日!明日!」と前向きなコメントを出した。

 今季のスローガンは「ファンは宝物」。本拠地・札幌ドームに詰めかけたF党へ、きょうこそ白星を届ける。

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