ファイターズ
《鶴岡慎也のツルのひと声》3巡目はきついもの 切り抜けられる強さを
■日本ハム3ー5西武(30日、札幌ドーム)
ポイントは追加点を取れなかったことだ。加藤、宇佐見のバッテリーは責められない。
五回までは完璧な投球だった。ストレートのコントロールが抜群に良く、特に右打者へのインコース、クロスファイヤーが決まっていた。だから相手はスライダーやカット、チェンジアップ、フォークを振ってくれた。
プロは結果が求められるので「たら、れば」は言いたくはない。ただ、六回はソロ本塁打オーケーの状況で投げさせてあげたかった。1点も与えられないとなれば、先頭に四球を与えただけで、プレッシャーのかかる場面が生まれる。厳しい展開が続くと、どこかで無理がくる。
相手打線の3巡目は、どの投手にとってもきつい。バッテリーには、もうひと回り大きくなってもらいたい。そのためにも、きょうのようなピンチを何とか切り抜けられるようになってほしい。
今は耐える時期だ。当然、打線がカバーしてくれる試合もある。野手は打順や局面に応じて何をすべきで、何がダメなのか、打席に入る前の確認作業で頭の中を整理し、フルスイング、2ストライクアプローチにつなげてもらいたい。(本紙評論家)