スポーツ総合
2022/04/02 23:00

〝BIGBOSS流〟で優勝へ 元F戦士・坪井智哉監督率いる独立L石狩が始動

いよいよ始動した、独立リーグ北海道フロンティアL・石狩レッドフェニックスと坪井監督(前列中央)(撮影・西川薫)

現役時代の専属トレーナーを臨時コーチとして招へい

 日本独立リーグ機構に加盟した北海道フロンティアリーグ(HFL)の石狩レッドフェニックスが2日、同市内の室内練習場で始動した。元プロ野球選手で、日本ハムの新庄剛志監督(50)と阪神、日本ハム時代に親交が深かった坪井智哉監督(48)は、初日から現役時代の専属トレーナーを臨時コーチに招くなど、〝BIGBOSS流〟を取り入れた。5月1日開幕へ向け、急ピッチでチームを仕上げていく。

 時折笑みを浮かべてリラックスした表情を見せながらも、選手たち一人一人に熱心に指導した坪井監督。「みんなが発展途上。伸びしろしかない選手をどう育てていくか楽しみ。もちろんリーグ優勝が目標。自分は類いまれな負けず嫌い。逆算してトレーニングしていきます」と約1カ月後に迫った開幕を見据えた。

 全体練習はミーティングからスタート。「野球だけうまかったら良いわけじゃない。人として成長していこう」と熱く語りかけた。あいさつに始まり、全力疾走やベースカバーなど、基本の大切さを説いた。最年長の小林健吾投手兼コーチ(29)は、「怖いイメージがあったけど、明るくて話しやすい方」と、早くも選手たちは心をわしづかみされた様子だ。

 ウオーミングアップは指揮官が信頼を寄せる小柳利哉氏(53)が臨時コーチとして担当。坪井監督が米・独立リーグ挑戦時にも一緒に帯同したトレーナーだ。現在は、雪印メグミルクスキー部や、アイスホッケー男子日本代表のトレーナーも務めている。
 選手は小柳氏から座学を30分受けた後、実際にみっちり約1時間をかけて汗だくになるまで行った。「(NPBの)1軍の選手なら分かるんですけど、重要性を分かっていない人が多い。僕は現役の時に長く時間をかけてやっていた」と、準備の大事さを選手たちに植え付けた。

 臨時コーチは今後も「誰かいい人がいたら」と第2弾を構想中。将来的に親交のあるイチロー氏が登場することも、もしかしたらあるかもしれない。自らのコネクションを惜しみなく使い、強豪チームを築き上げていくつもりだ。

 にんじん作戦も用意している。選手は4人が道産子で、ほかの選手はNPB入りを目指して全国各地から集まった。全員がプロ契約だが、毎月の活躍によって、翌月の給与がA~Cの3段階に分かれている。小林は「みんなAを狙っています」と、選手たちのモチベーションが上がっていることを明かした。

 指揮官は広告塔も務める。坪井ファンをチームのファンへと取り込むため、前日に札幌で行われた自身のトークショーで「アピールしておきました」とニヤリ。チームのファンクラブも存在するが、独自でも認知度を加速させるために尽力していく。
 

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