ファイターズ
≪荒木大輔のズバリ解投≫ 八回、宮西の失点は紙一重の結果
■日本ハム2-4オリックス(3日、京セラドーム)
河野の成長を感じた。彼の特長と言える右打者の内角にクロスする真っすぐが決まり、ストライク先行の投球だった。また、左の吉田正に対して外角をしっかり攻めていた。角度のあるボールを投げ込めていた。
一転して五回は先頭に四球を与え、佐野皓もボール先行になった。カウント3―1から2ラン。防げた失点だ。球数は70球程度でスタミナの心配もなく、最後まで攻めきりたかった。一人一人に全力で投げる中継ぎを経験し、引き出しもあるはず。先発としてギアの上げ方が大事になる。
宮西が迎えた八回のピンチは、誰もが迷う難しい局面だった。1死三塁で、カウント3―1になったところで紅林を申告敬遠。吉田正には同じく3―1から打たれた。ベンチは過去のデータ、今季の印象、この日の内容や状態などをひっくるめて確率の高い方を選択する。実際、打球も紙一重だった。
結果については仕方ない。ただ、こうした場面を経験することで選手は必ず成長するし、全員の力で乗り越えられれば、勝利を呼び込むきっかけになる。(本紙評論家)