ファイターズ
Rロド左翼ポール直撃先制V弾
■日本ハム3-1西武(16日、メットライフドーム)
アミーゴを“裏切って”、R・ロドリゲスが殊勲の一発を放った。二回2死で迎えた第1打席。カウント1―2から、相手先発・松本が投じた低めのカーブを、豪快なフルスイングですくい上げた。打球は高々と舞い上がり、左翼ポールを直撃。決勝の先制3号ソロとなり、悠々とダイヤモンドを回って喜びを爆発させた。
打席に入る前に、運命の選択があった。ロドリゲスの前には2本のバット。「どちらで打つべきか」と迷った助っ人は、アミーゴ(友人)と呼び、心から慕う谷内に判断を委ねた。
谷内は当然、親友のためを思って1本のバットを選んだ。しかし、「きょうはちょっと谷内さんの日じゃないような気がした」と、ロドリゲスは選ばれなかった方のバットを手に打席へ。これが最高の結果につながり、「違うバットにしたらホームランが打てたので、今後もその方向でいこうと思っています」と、ちゃめっ気たっぷりに笑った。
今季新加入したドミニカン。オフにはラッパーとしても活動するなど陽気な性格で、チームにすっかり溶け込んでいる。入団当初は初体験の日本野球に戸惑い、結果が出ない日々が続いたが、徐々に状態を上げてきた。
ヒーローインタビューでは「チームが自分に期待して、チャンスを与えてくれた。勝利に貢献するホームランが打てて素直にうれしい」と胸を張った。これからもアミーゴ・谷内に“使うべきバット”を聞くつもり。次はどっちを選ぶのか、その選択がアーチ量産につながるかもしれない。