ヴォレアス行くぞV1! 入れ替え戦でエース張待望の復活へ
9日から小田原でVC長野と対戦
V2男子のヴォレアス北海道は、9日から神奈川・小田原アリーナでV1最下位のVC長野との入れ替え戦に臨む。2020年はリーグ2位も、コロナ禍で入れ替え戦は中止。昨季はV1大分三好に1勝1敗ながら獲得ポイントの差でV1昇格を逃した。3月26日の試合中に右膝を負傷し、出場が心配されていたリーグ3冠王で、台湾代表のオポジット(OP)張育陞(チャン・ユーシェン、22)が出場の見込み。エースを擁して〝3度目の正直〟に挑む。
監督「爆発力あるアタックに期待」
先手必勝でV1昇格に王手をかける。チームはこの日、本番会場で最終調整。張もコートで体を動かした。エド・クライン監督(40)は、張のケガに関して多くを語らなかったが、「出場した場合は、彼の持ち味である高い効果率のサーブと、爆発力のあるアタックに期待したい」と、勝利を見据えた。
張は、3月26日、リーグ戦終盤の大同特殊鋼戦で右膝を痛め途中交代。27日のV2優勝の瞬間は、ベンチの外から見守るしかなかった。「とても悔しかったが、チームメートの活躍する姿を見ることができて誇らしかった」。喜び半分悔しさ半分の優勝。今度は、自らの手で勝利に貢献する思いでいる。
加入2季目の昨季は、17試合41セットに出場し212得点。サーブ賞と敢闘賞の2冠を獲得した。飛躍を誓った今季は、開幕前の昨年9月に台湾代表としてアジア選手権4位に貢献。リーグ戦では、攻撃陣最多の82セットに出場。スパイク、サービスエース、ブロックポイントとも昨季を大きく上回る合計514得点で、得点王、サーブ賞、MVPの3冠を獲得した。
V2に昇格した2019年10月にアジア枠で加入。今季限りで引退するチーム最年長のアウトサイドヒッター越川優(37)が「うちの末っ子で、いいムードメーカー。まだまだ伸びしろもある」と話すように、チームメートのみんなからかわいがられる、愛されキャラでもある。
昨年12月の天皇杯2回戦、張の活躍もあり優勝したV1名古屋をあと一歩のところまで追い詰めるなど、チームは強豪とも対等に戦える力を身につけた。大黒柱としての立場で挑む2度目の入れ替え戦。「絶対に勝ってV1昇格をつかみ取ります」。リーグ随一のアタックをVC長野の立つコートに叩き込む。
◇入れ替え戦 5セットマッチで2試合を行い、勝利数が多いチームを勝者とする。1勝1敗の場合はポイント、セット率、得点率の順に、より高いチームが勝者となる。全て同じ場合は、V1チームが残留する。