ファイターズ
2022/04/10 20:50

選手会長が決めた!近藤 意地のサヨナラ打でカード3連敗阻止!

十回裏、1死二塁でサヨナラ打を放った近藤(左から2番目)がチームメイトから祝福を受ける(撮影・松本奈央)

■日本ハム3-2楽天(10日、札幌ドーム)

延長十回 楽天守護神・松井裕を一閃

 最後はチームリーダーが決めた。近藤健介外野手(28)がサヨナラ打を放ち、カード3連敗を阻止した。2―2で迎えた延長十回。先頭の浅間が右前打で出塁し、続く松本剛が犠打を成功させ、お膳立て。舞台は整った。昨季まで定位置だった3番で先発した近藤が打席に向かった。

 楽天の守護神・松井裕に対し、カウント2―2と追い込まれながらも、最後は外角へ流れていくカーブを一閃(いっせん)。打球は前進守備を敷いていた外野の頭を越え、右中間の奥深くで弾んだ。二走・浅間が生還、チームメートからウオーターシャワーを浴び、手荒く祝福された。

 この日の試合前まで2勝11敗、早くも借金は「9」までかさんでいた。主力、選手会長として責任を痛感。「本当にピッチャーには打線で迷惑かけていますし、何とかもう少し援護したい。これで成長しないと意味ないと思う。そこは大事にしていきたい」とこの苦境を乗り越え、チームと共にさらなる成長を遂げるつもりだ。

 高卒同期の躍動も励みになっている。松本剛はマルチ安打をマークして、打率を.375まで上昇させた。規定打席にも到達し、首位打者に躍り出る活躍ぶりだ。近藤は「本当に苦労していたのも見ているので、(松本)剛のヒットというのは勇気をもらえますし、俺も頑張ろうっていうのは思っています」と語った。

 今季は新庄監督から中堅を任せられている。指揮官は「頭の中では近藤君のセンター。打撃もいいしね」と攻守の中心に据えて、チームを形成していくつもりだ。プロ11年目で実績もある近藤を司令塔として試合に送り出している。

 次戦からロード8試合の遠征に出る。近藤は「やっぱり勝たないと面白くないですし、僕が先頭に立っていかないといけないと思うので、そこは責任感を持ってやりたい」と力を込めた。やはり近藤なくして、浮上はあり得ない。そう思わせてくれる〝劇打〟だった。

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