ファイターズ
2022/04/10 21:45

ドラ1達 自己最速更新の150キロで実戦デビュー「野球人生の通過点」

初実戦で1回無失点の好投を見せた達(撮影・近藤裕介)

■イースタン 日本ハム3-2ヤクルト(10日、鎌ケ谷スタジアム)

「もっとボコボコにされると思っていた」

 〝大台突破デビュー〟だ! 日本ハムのドラフト1位・達孝太投手(18)が10日、2軍ヤクルト戦(鎌ケ谷)でプロ初登板に臨み、いきなり自己最速を1キロ更新する150キロをたたき出した。1点リードの八回に4番手でマウンドへ上がり、1回を無安打無失点。「状態が良かった。今日の状態だったら150キロぐらいかなと思っていたので、別にびっくりもしなかった」と冷静に振り返った。

 初めてプロの打者と対峙(たいじ)しても、「まだあんまり野球で緊張したことがない」という大物ルーキーは全く動じなかった。先頭を四球で歩かせたが、続く松本友を右飛に仕留め、プロ初アウトを記録。捕手・田宮が好送球で二盗を阻止し、最後は中山をスライダーで空振り三振に斬った。

 全17球中13球が直球。まずは腕試しと言わんばかりに、とことん押しまくった。「もっとボコボコにされるかなと思っていたんですけど、真っすぐは思っているより打者の反応も良かった。ある程度のコースでファウルも取れたので、今の段階では良いかな」と手応え十分。次回以降へ向け「もっと空振りが取れる真っすぐを求めていけたら」と高みを見据えた。

 エースの背中を追いかけている。春季キャンプ前半、2軍BOSS組でともに過ごした上沢から多くを学んだ。「キャッチボールをさせてもらった時に、すごい力感なくスーっと(球が)くる。それを目指して今は頑張ってます」。変化球についてや、投球の中での意識なども聞き、参考にしている。

 プロとしての第1歩を踏み出した18歳は「一つのスタートで、ここからの野球人生の通過点」と言い切った。194センチを誇る長身右腕の未来には、無限の可能性が広がっている。

先陣切ったドラ5畔柳は1回をピシャリ!

 日本ハムのドラフト5位・畔柳亨丞投手(18)が10日、2軍ヤクルト戦でプロ初登板を果たし、1回を3人で完璧に抑えた。

 「きのうから緊張していた。(ストライク)ゾーンに強い球を投げようと、難しく考えずマウンドに立った結果が功を奏したのかなと思います」。

 この日は達、福島と高卒新人3投手が同時にデビュー。先陣を切って六回のマウンドに上がると、最速151キロの直球を軸に圧巻の投球を見せた。まずは先頭の吉田大成を直球のみで3球三振。続く奥村は一邪飛、最後は武岡を見逃し三振に仕留め、笑顔が弾けた。木田2軍監督は「初めてプロのバッターに対して投げた中で、思い切り腕を振れていたので本当に良かった」と絶賛。ルーキー右腕は 「いいスタートが切れた。次もいいピッチングができるように、いい準備をしていきたい」と気を引き締めた。

育成1位・福島 〝食トレ〟効果で自己最速4キロ更新の148キロ!

 日本ハムの育成1位・福島蓮投手(18)が10日、2軍ヤクルト戦(鎌ケ谷)で実戦デビューし、1回を3者凡退に仕留め、好スタートを切った。3番手で七回のマウンドに立ち、危なげなく2死を奪うと、最後は磨いてきた直球で並木を空振り三振に斬った。球速は自己最速を4キロ上回る148キロを計測。「思ったよりはいい感じに投げられた」とうなずいた。

 増量の成果だ。190センチの長身だが、1月の入寮時は体重65キロと細身だった。1日1キロ以上の白米を毎日食べる〝食トレ〟を行い、現在は73キロまでアップ。「指先の弾くというか、押し込む感覚がちょっと強くなった」と効果を実感している。目標は今年中に78キロまで到達すること。地道に体づくりに励み、大輪の花を咲かせてみせる。

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