新庄ビッグボス「誰もビビってないよ」17日に完全男・佐々木朗希と直接対決
打倒完全男だ。日本ハムの新庄剛志監督(50)が、朗希討ちに自信をのぞかせた。15日から敵地ZOZOマリンでロッテとの3連戦に臨む。最注目は17日の第3戦。10日にプロ野球史上28年ぶりの完全試合を達成した佐々木朗希投手(20)が先発してくる予定だ。ビッグボス率いる成長途上のチームは、大物食いを果たせるか。テンションマックスで、令和の最強右腕に襲いかかる。
2月練習試合で細川・野村が安打「人間対人間で不可能はない」
息をのむような勝負を想像し、ワクワクしていた。完全試合を成し遂げたばかりの佐々木朗と対戦できる。モチベーションは高い。ビッグボスは「全員、セーフティー(バント)をさせます」と一度ボケてから「大丈夫でしょ。うちの選手なら。若いし。あまり考えないチーム。初球からガンガンいって」と、強気のフルスイングで対抗する考えを示した。
今年2月、春季キャンプ中の練習試合で顔を合わせている。このときは2回無失点に抑えられたが、細川と野村が160キロ前後の直球を中前にはじき返し、チャンスメークした。手も足も出ない状況ではなかった。完全試合を達成した10日のオリックス戦の映像も入念チェック。「完全試合なんだからすごいでしょ」と認めつつも、完璧に封じ込まれるようなイメージは湧かなかった。
新庄監督は現役時代、舞台が大きくなるほど、一層の輝きを放った。教え子たちも、ひるむはずがないと信じている。「さあ俺たちやったるわ、という気持ちになっていると思います」と選手の気持ちを代弁し「最初の方で三振が多かったらこっちも工夫する。同じ人間が投げてくる。人間対人間で不可能はないでしょ」とサラリと言った。
最強右腕攻略に秘策あり「コンって打てば、なんのこっちゃない」
佐々木朗は160キロを超える直球と140キロ台後半の落差の大きなフォークを軸に、スライダーやカーブなども要所で織り交ぜてくる。制球が安定していれば、攻略の難度は高い。
ただ、緻密な打撃理論と独特の感性を持ち合わせる指揮官は、打つ手段をすでに見いだしていた。擬音を用いながら、こう表現した。「ストライクゾーンにきた球をトンって(バットの)ヘッドを利かせて。速いボールを利用してコンって打っていけば、なんのこっちゃないですよ。俺は(打席に)立ちたくないけど(笑)」
育成中のスター候補生たちも、高い潜在能力を秘めている。対戦が待ち遠しく「誰もビビってないよ。楽しみでしかない。次にパーフェクトしたら、それはもうお手上げでしょ。みんなが褒めるしかない」と言い切った。超一流投手にどうアプローチして、結果につなげるか。貴重な試金石になる。