栗山高で女子野球同好会が始動
今春、栗山高校に発足した女子野球同好会が14日、同校グラウンドで始動した。天塩町出身で元日本代表の金由起子監督(44)は、1期生となった森乃々花、辻奈成(ともに1年)と3人で約1時間半の練習を行った。27日には新ユニホームのお披露目会が栗山町内で開かれる。チーム創設の生みの親である侍ジャパンの栗山英樹監督(60)も出席する予定だ。
来月から札新陽の一員としてリーグ戦出場
道内公立校としては初の女子野球チームが始動だ。3人は笑顔を絶やさず、ティー打撃やノックなどで体を動かした。金監督は「初日にしては、結構動けていた」と話し、将来的な同好会から部への昇格も見据えて「楽しそうにプレーして、強くて元気のあるチームにしていきたい」と抱負を語った。
森は音更町、辻は更別村出身で、小学生から一緒の女子チームでプレーした。昨年11月、金監督が栗山高で指揮を執ることを知り、進学先を変更。森は「初めは緊張したけど、ワクワクしています」。辻も「金監督に教えてもらって、これからも頑張っていきたい」と目を輝かせた。
町を挙げてのバックアップも整っている。遠く親元を離れて2人が暮らす女子寮は町が運営。介護福祉学校を再整備した。森は「最初は寂しかったけど、料理がとてもおいしい。(辻と)いつも一緒にいれて楽しい」と、早くも高校生活を満喫している様子だ。金監督は町職員。外部指導者として指揮を執る。「高校で教えることはないと思っていた。栗山町を女子野球で盛り上げたい」と町おこしにも一役買うつもりだ。
8日の入学式後には関係者に連れられて同町の栗の樹ファームを訪問。栗山監督から「頑張ってね」と声をかけられ、辻は「会えて光栄でした。オーラがありました」と感激。Tシャツなどをプレゼントされ、2人は初日の練習から着用した。
まずは5月15日に開幕する全日本女子野球連盟の道支部リーグ戦に札新陽高の一員として出場する。森は「3年生までには栗山高校女子野球部として大会に出て活躍したい」。大きな夢へ向かって、3人の挑戦がスタートした。