サフィルヴァ 世界初「スポつく」課金型アプリ新機軸のスポンサード導入
みんなで強いチームをつくろう―。V2男子のサフィルヴァ北海道は15日、「世界初! クラブ経営3.0―応援する力で北海道を盛り上げよう―」と題して新アプリの説明会を札幌市内で開いた。三木智弘社長(25)がクラブと別に経営するスポーツネーション(東京都)と共同で開発。一般参加型のクラブ経営アプリ「スポつく」をリリースした。新たな仕組みで資金を調達しながらチームを強化していく。
現役東大生三木社長「クラブの民主化。誰でもオーナーになれる」
就任3年目。現役東大生の三木社長がいよいよ本領を発揮する。「これはクラブの民主化。誰でもオーナーになれる。日本一を本気で実現する仲間になってもらいたい」。既存スポンサー39社、そのほかにも42社が道内外から参加するなど、注目度の高さをうかがわせた。
最終目標はスポンサー5000社、10万人の加盟を目指す。「スポつく」はスポーツクラブをつくる、街をつくるという意味を込めた造語。従来のスポンサーはユニホームや試合会場の看板などに社名を掲示するといった形が一般的だが、今回のアプリは月額制のサブスク課金型。誰でもオーナーになることができ、個人は現在無料で、企業はライトからエグゼクティブの3段階。料金は月1万1000円から11万円(税込み)と手頃だ。
スマホでチームの意思決定にも参画でき、強化・育成に携わることができる。例えば「トレーニング」の項目を選択して課金すれば、一定額に達した時点でトレーニング器具が設置される。
課金のリターンとしてアプリ内に「エモコイン」が発行され、貯まれば「交換所」で選手のデジタル画像と換えることができる。将来的には、アプリを介して選手と直接会話できる権利といった特典も予定している。
アプリ内で企業のPRができることはもちろん、そこで形成されたコミュニティーを活用して地域活性化にもつなげていきたい考え。持続可能な地域経済の発展を目指し、可能性は無限に広がる。
サフィルヴァは今季V2で過去最高5位。来季V1昇格へ向け、予算規模はV2ではトップクラスの1億円を超えている。強化費もアップし、外国籍選手の獲得も視野に入れる。OH阿部誠樹主将(24)は「V2で優勝して入れ替え戦に勝って昇格したい」。クラブの価値を上げ、成長につなげていく。
成功すれば世界のクラブが対象
三木社長が経営するスポーツネーションは、スポーツチームの経営を支援する目的で2020年5月に設立された。投資家から得た9000万円の出資金を元に会社をつくり、「スポつく」のアプリ開発を進めてきた。最初はサフィルヴァ北海道が対象だが、成功すれば世界190カ国全てのクラブが対象となる。三木社長は「スポーツをハブとした新しい経済圏の創出。日本初の100兆円企業を目指します」と北の大地から大きな夢へ突き進む。