2試合連続弾!近藤 今季2度目の猛打賞で大勝けん引
■日本ハム12-5ソフトバンク(22日、札幌ドーム)
確立された打撃論「トップの位置からヘッドの重みを感じて落とす」
背番号8は、まだまだ進化を遂げる。「1番・中堅」で先発した近藤健介外野手(28)が今季2号2ランを放つなど、今季2度目の猛打賞となる3安打2打点の活躍でチームを12―5の大勝に導いた。
切り込み隊長として、打線をけん引する姿は頼もしかった。一回、左前打でチャンスメークし、一挙4得点の攻撃につなげると、四回の第3打席だった。1―1から、ソフトバンク・松本の投じた125キロスライダーを右翼席に運んだ。
2試合連続となる一発。「毎年だけど(本塁打が)出る時に、バババンって出る感じがある。そこは気にせず。きょうも右方向に打てればいいかなというところで本塁打だった」と振り返った。六回には右中間への二塁打を放ち、サイクル安打に王手をかけたが、大量リードしていたこともあり、七回の守備からベンチに退いた。
確立した打撃理論があるからこそ、結果がついてくる。打球に100%の力を伝えるために、近藤は「インパクトの前からバットを走らせないといけない。(ミート)ポイントが近くなればなるほどそう」と話す。そのためには「トップの位置から(バットの)ヘッドの重みを感じて落とす」意識が重要となる。日頃から左手でバットを反時計回りに回しているが、これこそがヘッドの重みを感じるための動作だった。この日は本塁打を含む2長打をマーク。しっかりと打球に力が伝わった形となった。
今季は新庄監督から中堅を任されている。元々攻守の切り替えが苦手なタイプで、凡打を守備に引きずってしまう傾向があったという。近藤は「そういうところもボス(新庄監督)が気にかけてくれていると思う。まだまだですけど、そこは気持ちを押し殺しながら切り替えて、守備は守備、攻撃は攻撃でやっていきたい」と意気込んだ。
今季最多の12得点。打線にもつながりが出始め、選手会長も「良い形で点が取れている。この調子でいければ」と手応えを感じている。「勝つのが一番の発散材料。そのためには中心選手の僕がヒットを打つっていうのは、周りの選手に勇気を与えると思う」。すでに卓越した打撃技術を持つ近藤が、守備も極めて〝攻守コンプリート〟を目指す。