ファイターズ
《鶴岡慎也のツルのひと声》宇佐見 三回の被弾は防げた
■日本ハム4-11ソフトバンク(24日、札幌ドーム)
「直球は危ない」と感じてほしかった
勝つ日もあれば、負ける日もある。相手があり、投手の状態も変化する。毎回、無失点になど抑えられない。ただ、捕手が防ぐことができる失点も存在する。
スタメンマスクをかぶった宇佐見はキャッチングが安定しており、ワンバウンドも止めることができる。盗塁を阻止する肩も持っている。今後、勝てるチームの正捕手に成長していくためには、バッターの反応を見極める力と投手を生かし切る能力が必要になる。
三回、野村勇に先制2ランを浴びた。1―1からの3球目。外角高めの直球を捉えられた。野村勇は2球目の直球をファウル。打つポイントが前で、明らかに直球狙いと分かった。3球目は変化球を選択するべきだった。「直球は危ない」と感じてほしかった。
そして2番手で登板した河野は2回6失点。直球や、ストレートと同じ球速帯のカットボール、スライダーなどを多投していた。河野には独特のカーブもある。緩急をつけた配球が望ましかった。
宇佐見は捕手陣の中で最年長。ただ、まだまだ伸びしろ十分。彼なら、できる! 感性を磨いていってもらいたい。
2本塁打のアルカンタラは見事。変化球をしっかり捉える力もある。好不調の波が少ない選手でもあり、頼もしい。(本紙評論家)