ファイターズ
2022/04/24 23:00

アルカンタラが19年〝スギノール〟以来史上20人目の左右両打席弾

プロ野球史上20人目の快挙を達成したアルカンタラ。まずは四回に東浜から右翼席へ4号ソロを放つ(撮影・松本奈央)

■日本ハム4-11ソフトバンク(24日、札幌ドーム)

 日本ハムのアリスメンディ・アルカンタラ内野手(30)が24日、札幌ドームで行われたソフトバンク戦で史上20人目の左右両打席での本塁打を記録した。四回の第2打席に先発の東浜巨投手(31)から左打席で4号ソロ。八回の第4打席には2番手左腕の笠谷俊介投手(25)から右打席で5号ソロを叩き込んだ。試合は4―11で大敗。2年ぶりに先発した杉浦稔大投手(30)が3回2失点で降板すると、2番手で登板した河野竜生投手(23)が2回6失点と大炎上した。

人生初の体験に「自分でもびっくりしている」

 スイッチヒッターで内外野の複数ポジションをこなす新助っ人は、爆発力も秘めている。3試合ぶりに先発したアルカンタラが2本塁打を含む4安打3打点と大暴れした。

 「しっかり、良いコンタクトをしよう」という意識が、最高の結果につながった。四回の第2打席、まずは左打席で相手先発・東浜の146キロ直球を右翼席に運んだ。八回には左腕・笠谷の150キロ直球を、今度は右打席から左翼席に放り込んだ。

 史上20人目となる左右両打席本塁打。チームでは2019年5月23日の楽天戦で杉谷が達成して以来の快記録だ。アルカンタラにとっても、1試合での左右両打席本塁打は人生初の体験で「自分もびっくりしていますけど、すごくうれしいです」と喜んだ。

 来日してから約1カ月半が経過。日本の生活に慣れてきたが、一つだけ驚いたことがある。トイレの温水洗浄便座だ。「お尻に水が出てくることには、すごくびっくり」と目を丸くしたが、「きれいになっている気がするので、良いなと思います。きれいな気持ちでトイレから出ています」と陽気に笑った。

新庄監督またも予言的中でリーグトップタイ4、5号

 またもビッグボスの予言が的中した。この日の試合前、新庄監督は「きょうはレイ(ヌニエス)とメンディ(アルカンタラ)が何か仕掛けてくれそう」と話していた通り、アルカンタラは4安打の固め打ち、ヌニエスもマルチ安打をマークした。22日の試合前にも「きょうは万波君に期待したい」と予告し、その試合では万波が4号3ランを放つなど、指揮官の〝眼力〟は冴えわたったままだ。

 アルカンタラはこの日の2発で5本塁打とし、リーグトップに立つ西武・山川に並んだ。チーム本塁打数「21」もリーグ1位。広い札幌ドームを本拠地としながら、2位の楽天とは6本もの差をつける。昨季まで長打力不足に悩んでいたのがうそのように、チームは本塁打を量産している。新たに加わったドミニカンが、その大きな原動力なのは間違いない。

■データBOX

 《1》アルカンタラが2019年5月23日の杉谷(楽天戦)以来となる左右両打席での本塁打を記録した。1975年5月17日にシェーン(広島)が大洋戦で放って以来、両リーグを通じて20人目となる。
 《2》日本ハムでは87年の白井、99年のフランクリン、そしてセギノールの04年(2度)、06年、07年、杉谷の19年に続く快挙だ。

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