今年も由伸に投げ勝つ！ 日本ハムの加藤貴之投手（２９）が、２６日のオリックス戦（東京ドーム）に先発登板する。投げ合う相手は球界のエース・山本由伸投手（２３）。昨年も５月１２日に東京ドームで投げ合い、猛牛打線を７回無失点に封じた加藤に軍配が上がった。前回登板で今季初完封勝利をマークした左腕が再現を狙う。

１年前に同じ東京Dで勝利

　１週間前に完封したことはもう過ぎたことだ。加藤は「終わったことなんで。変わらずまた初回から全力で頑張ります」ときょうの登板に向け、いつものように淡々と意気込みを語った。

　カード初戦を任されている左腕は、先発陣の中で一番安定した結果を残している。ここまで５試合に登板（先発は４試合）し、２勝１敗。防御率は２.１７と好成績をマーク。ストライクゾーンにテンポ良く投げ込んでいく姿は見ていて気持ちがいい。

　前回登板した１９日の楽天戦では、自身通算２度目となる今季初完封勝利を挙げた。わずか９０球での完封劇。１００球未満の完封勝利は米大リーグでは大投手にちなんで「マダックス」と呼ばれているが、新庄監督は「カドックス」と絶賛した。

　舞台となる東京ドームにも好印象を持っている。昨季は同球場で山本との投げ合いを制した。「すごい投げやすいかなと思う。気持ちの面ではちょっと楽になるかな」と良いイメージのまま、先発マウンドに上がる。再び侍右腕に投げ勝つことが、チーム浮上のきっかけとなるはずだ。