新庄監督が16年ぶり東京ドーム凱旋へ「また今シーズン限りで…」衝撃宣言も?
■26日からオリックス3連戦
日本ハムの新庄剛志監督(50)が26日、東京ドームに凱旋する。28日まで同球場でオリックスとの3連戦に臨む。現役ラストの2006年4月、本塁打を2本放ち、お立ち台で衝撃の引退表明をした特別な場所。思い出が詰まった球場で、今度は何を仕掛けるのか。立場を変え、グラウンドに戻ってきたビッグボスは若い選手たちと一緒に躍動し、ファンに喜びを届ける。
06年突然の引退宣言から日本一「一つのきっかけに」
16年前の春の記憶がよみがえる。当時34歳。プロデビューも飾った東京ドームで、人生の一大決心を伝えた。オリックス戦の二回にソロ本塁打を放つと「28年間思う存分野球を楽しんだぜ。今年でユニホームを脱ぎます打法」と命名。後に伝説となるシーズンのプロローグだった。
筋書きはできていた。「お立ち台で引退宣言するとマネジャーに伝えていた。1本じゃ勝ちはまだわからん。で、最後は満塁ホームラン」。七回に現日本ハムの金子からグランドスラムを放ち、勝利とお立ち台を決めた。
ここでの引退宣言を引き金にチームは日本一まで駆け上がり「あれがあったから優勝したとか、関係ないかもしれないけど、一つのきっかけにはなったかな」と懐かしんだ。
東京ドームには不思議な縁を感じており「来年の4月は同じことをしようと思っている」とドッキリ発言も飛び出した。監督がお立ち台に上がる可能性は極めて低いが「ヒーローインタビュー、オレによこせと。また今シーズン限りで…」と、選手からマイクを強奪するプランまで明かした。
オリ由伸攻略へ秘策あり 万波の一塁起用も
今カードは、成長著しい選手と一緒に、野球で魅了するつもりだ。策は温めている。23日は外野手の浅間を初めて一塁で起用したが、長打力が魅力の万波にも一塁の準備をさせている。「面白いですよね。意外と器用だから。外野4人の調子が良かったら、一人を内野に持っていけると厚みが出る。守備は練習すれば、うまくなるから」と説明した。
また、26日の初戦でぶつかるのは、昨季の沢村賞に輝いた山本だ。今月2日の対戦では、7回無失点に抑え込まれた。
簡単には攻略できない強敵だと認めている。ビッグボスは完全試合を達成した佐々木朗(ロッテ)を引き合いに出し「山本くんも燃えてるんじゃない? パーフェクト。チャンスのあるバリバリの投手だし。さあ、セーフティー攻撃に出るか!」と“先制口撃”。いつも楽しむことを忘れない。変幻自在のベンチワークを駆使して、勝利をたぐり寄せる。