北大の151キロ右腕宮沢 昇格即V目指す 札幌6大学野球30日開幕
2018年秋以来の1部復帰 異例の7大学開催に
札幌6大学野球春季リーグ戦が30日、札幌円山球場で開幕する。昨季はコロナ禍で1部と2部の入れ替え戦が行われず、今春は6大学に加え、2部で5季連続優勝(中止の2020年春を除く)した北大が2018年秋季以来の1部昇格。7大学で全国選手権(6月6日開幕、明治神宮球場ほか)の切符を争う。北大の最速151キロ右腕・宮沢太成主将(4年、県長野)は、歴代最高タイの全国8強を目標に掲げた。
創部122年目。北大が2018年以来の1部に帰ってきた。初戦の相手は、昨秋優勝の東海大札幌。北大は10年の全国選手権で8強の実績がある。宮沢主将は「北大の歴史で一番強い代をつくりたい。壁を破りたい」と言い切る。まずは異例の“7大学野球”を勝ち抜き、大きな目標に挑む思いでいる。
2年生以上の30人は、3月10日から28日まで長崎へ遠征。九州大や社会人の西部ガスと4試合を戦った。宮沢は「土の上で思う存分野球ができました。暖かい中で体を動かせて、3週間を有効的に活用できた」と、順調な調整をアピール。帰道後のオープン戦では、昨年都市対抗に出場した北海道ガスに2―1で勝利するなど、開幕に向けて期待は高まる。
昨秋は第1節が2勝3敗の5位。第2戦の10日前、大学側から試合以外の部活動禁止が通達された。第2節は5試合中2試合が不戦勝。宮沢主将は、まともに投げ込みもできない状況だったが、残りの3試合で1完封を含む3完投と大車輪の活躍。トータル7勝3敗で1部昇格の立役者となった。
秋野禎木監督(62)は「去年は宮沢頼みになってしまった。けが人が出ないようにしながら勝機を見つけていきたい」と、今春は原田拓夢投手(3年、札国際情報)との2枚看板を中心に投手陣を回していく。
エースの宮沢はオフを経て最速は147キロから151キロまでアップ。「ラストイヤーが1部で楽しみ。未知の世界。自分の実力が通用するか、楽しみ。直球でぐいぐい攻めて三振を奪っていきたい」。12年ぶりの頂点を目指し、北大が下克上へ果敢に挑戦する。